TOPQ&A記事グリーンウォッシュと批判されないために何に気を付けるべきでしょうか?
SHARE

グリーンウォッシュと批判されないために何に気を付けるべきでしょうか?

当社はtoCのメーカーで、消費者のサステナビリティ意識の高まりを踏まえ、今後当社でも「環境にやさしい」製品の製造販売などの取り組みを進めたいと考えています。ただ、取り組み方によっては「グリーンウォッシュ」と批判されることがあると聞くのですが、どういった点に注意して進めるべきでしょうか?
「環境にやさしい」、「エコ」といった表現は定義もなく、とても曖昧な表現であるため、消費者に誤解を与えかねません。
そのため、環境に配慮した製品であることをアピールしたいのであれば、どの部分が、どのように環境に配慮しているのかということを、具体的にエビデンスを示しながら、説明することが求められます。
回答者
漆原 照大 弁護士
漆原法律事務所

グリーンウォッシュとは何か

グリーンウォッシュとは、環境負荷が低い等、環境に配慮していることを意味する「green」と、「上辺だけ」や「ごまかし」を意味する「whitewash」とを組み合わせた造語です。

今日においては、実体を伴っていなかったり、科学的な根拠を有していなかったりするにもかかわらず、上辺だけ環境配慮をしているように見せ掛ける企業の欺瞞(ぎまん)的活動のことを指します。

たとえ、企業に悪意がなかったとしても、表現のあいまいさや科学的な根拠の不十分さなどからグリーンウォッシュとみなされる場合があるので注意が必要です。

グリーンウォッシュの問題点

グリーンウォッシュには以下のようなリスクが存在します。

  • 消費者や投資家などが環境に配慮されていると思い込み、適切な選択肢を選べず、結果的に環境問題が深刻化してしまうリスク
  • 本当に環境に配慮している企業が埋もれてしまうリスク

このように、グリーンウォッシュは、正しい選択をしたい消費者や投資家を裏切ることになるだけでなく、結果的に環境破壊に繋がるおそれがあるため、問題視されております。

グリーンウォッシュと法律の規制

我が国では、グリーンウォッシュを直接規制する法律はなく、あくまで一般消費者に対する優良誤認表示として、景品表示法違反となるおそれがあるに留まります。

もっとも、欧州各国や米国ではグリーンウォッシュを規制する法令等の整備が進んでいます。

グローバルな社会に生きる我々にとって、こうした諸外国の動向は決して無視できるものではありませんし、我が国でも、いつ、こうした法規制が進んでもおかしくありません。

法規制の枠外であったとしても、早期にグリーンウォッシュ規制に対応することは、自社の製品の魅力を正しく伝えることに繋がり、ひいては企業のイメージアップにも繋がります。

今後も、国内外のグリーンウォッシュにかかる規制については注視をし、できる限りの事前準備を進めておくことが望ましいといえます。

まとめ

グリーンウォッシュと批判されないため、企業としては、曖昧な表現を避け、科学的な根拠を持たせて具体的に説明する必要があります。

また、現在、直接的な法規制はなくても、グリーンウォッシュと批判されないように対策を講じること自体が、企業の製品の魅力向上や企業そのもののイメージアップにも繋がるため、積極的に導入していただきたいと思います。

 

※この記事は、2024年12月25日に作成されました。

関連Q&A

「2024年問題」の荷主企業への影響と対策を知りたいです。
「2024年問題」についてよく耳にしますが、実際何から対策したら良いかがわかりません。荷主企業への影響と経営者としてまずやるべきことを教えてください。
SNSの運用代行を業者に委託する際の注意点を教えてください。
当社のSNS運用を、SNS運用代行業者に委託しようと考えています。委託にあたり契約書を締結しようと思いますが、どのような点に注意して契約内容を定めるべきでしょうか。
新製品の商標につき商標登録ができない場合、どうすべきでしょうか?
当社の新製品を発売するにあたって、候補となる商標につき商標調査を行ったところ、すでに他社が似たような商標を登録していました。 商標を変更したほうが良いのでしょうか?また、変更にあたりどのように商標の変更案を考えるべきでしょうか?
インターネット上の伏字を用いた投稿でも、名誉毀損に当たりますか?
ネット上で、「A社の食品は意図的に異物を混入させている」と話題になっているのですが、「A社」に関する所在地や業態の説明内容から、おそらく当社を指していることがわかりました。名誉棄損としてなんらかの対応を取りたいのですが、伏字でも名誉棄損にあたるのでしょうか?
周辺住民から騒音・振動・異臭のクレームを受けた際、どう対応したらいいでしょうか?
当社が資材置き場や作業場としている土地の周辺住民から、騒音・振動と異臭のクレームを受けました。法律に違反することはしていないと思うのですが、どう対応したらよいでしょう?