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弊社商品の広告ページで、有名人の名言を引用して使いたいです。法的に何か問題があるでしょうか?

弊社商品の広告ページで、有名人の名言を引用して使いたいです。法的に何か問題があるでしょうか?

原則として、著作権(公衆送信権)侵害となります。ただし、①その名言が「著作物」に当たらない場合、②著作物としての保護期間を経過した場合、③公開して行われた政治上の演説等の一部であった場合は、例外的に適法となります。その場合でも、著作者人格権やパブリシティ権に気をつける必要はあります。
回答者
小倉 秀夫 弁護士
東京平河法律事務所

原則

著名人の名言の多くは、思想又は感情を創作的に表現したものであり、「著作物」として著作権法上の保護を受けます。したがって、著作権者の許諾なしに広告ページに掲載した場合、原則として著作権(公衆送信権)侵害となります。ただし、以下に述べる例外に当たる場合には、誰から許諾を受けなくても、自由に広告ページに掲載できます。

例外1──「著作物」に当たらない場合

思想又は感情が「創作的に」表現されているかどうかは、その表現を選択したことにその人の個性が反映されているかどうかで決まります。したがって、有名人による「名言」であっても、表現に「創作性」がないとされることがあります。特定の有名人が、特定の状況下で語ったからこそ流行語となった場合、当該発言に用いられた表現自体は、しばしば凡庸です。例えば、競泳の岩崎恭子さんの「今まで生きてきた中で一番幸せ」等は、表現自体は凡庸なので、著作物には当たらず、誰もがこれを自由に利用することができます。

例外2──保護期間が経過した場合

誰の発言であるのかが公衆に知られている場合、その発言は、原則として、その発言者が亡くなった日の翌年の元日から数えて70年後、著作権法による保護の対象から外れます(発言者が1967年末までに亡くなっている場合、原則として、既に保護期間が満了しています。)。

例外3──政治上の演説等

公開して行われた政治上の演説または陳述等の一部であれば、原則として万人が自由利用できます。したがって、キング牧師の「私には、夢がある」等の名言は、商品の広告ページで使用しても著作権侵害にはなりません。

正当な引用にあたるか

公表された著作物は、引用の目的上正当な範囲内であれば、公正な慣行に合致するものである限り、自由に引用することができます。ただし、広告内容の裏付けとするなど、著名人の名言を広告の中に正当に引用できる場合というのは少ないと思います。

著作者人格権やパブリシティ権など

無許諾で使用しても著作権侵害とはならない場合であっても、著作者名を表示しないとか、社会的評価の低い商品の広告に使用するなどしたときには、著作者人格権侵害とされる危険があります。また、その著名人が存命の場合、その人自身がその商品を推奨しているかのように誤解させるものについては、パブリシティ権侵害となる危険があります。

 

この記事は、2023年12月7日に作成されました。

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