【2022年4月1日完全施行】
「新たな加工食品の原料原産地表示制度」とは?
―「冠表示における原料原産地情報の提供に関するガイドライン」と併せて解説!―

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三浦法律事務所弁護士
University of Pennsylvania Law School(LL.M. with Wharton Business & Law Certificate)修了。 2012年弁護士登録(第一東京弁護士会所属)、ニューヨーク州弁護士、公認不正検査士(CFE)、中級食品表示診断士。長島・大野・常松法律事務所、Wilmer Cutler Pickering Hale and Dorr 法律事務所(ワシントンD.C.)、三井物産株式会社法務部出向を経て、2021年3月より現職。 危機管理・コンプライアンス、コーポレートガバナンス、ESG・SDGs、紛争解決等を中心に、広く企業法務全般を取り扱う。
この記事のまとめ

様々な食品の産地偽装や誤表示が社会問題化したことを背景として、食品表示法が制定され、2015年4月1日から施行されましたが、その後も食品の産地偽装の事案は後を絶ちません。

そのような状況を背景として、2017年9月1日に食品表示基準が改正・施行され、「新たな加工食品の原料原産地表示制度」が策定されました(以下「新原料原産地表示制度」といいます。)。

新原料原産地表示制度は、2022年3月31日まで経過措置期間が設けられ、この期間に新制度への対応(表示の切替え等)を行うことが想定されています。2022年4月1日には完全施行されるため、未対応の事業者は対応が急務となります。

今回は、完全施行まで半年を切った新原料原産地表示制度に加えて、消費者庁の「冠表示における原料原産地情報の提供に関するガイドライン」についてもご紹介の上、食品業界における「原料原産地」表示に関する実務的な留意点を解説します。

(※この記事は、2022年1月5日時点の法令等に基づいて作成されています。)

食品業界における「産地」表示の重要性

食品の産地偽装については、2000年代に牛肉の産地偽装等が大々的に報道されたことや、2010年代にホテル・レストラン等のメニューの誤表示が相次いだことをご記憶の方も多いと思います。

食品表示に関しては、表示ルールの複雑さや執行体制の不統一等の問題意識を踏まえ、
●食品衛生法
●JAS法(旧:農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)
●健康増進法
3法の食品表示に係る規定を一元化した食品表示法の制定(2015年4月1日施行)など様々な対応策が講じられました。

しかし、近年も食品の産地偽装問題は発生しており、以下のような公表・報道がなされています。

食品の産地偽装問題の事例

✅外国産の水産物の商品ラベルに「岡山・日生港」「原材料名わかめ(瀬戸内海産)」と記載したとして、景品表示法違反に基づく措置命令がなされた事例
岡山県ウェブサイト 2019年8月7日「景品表示法に基づく措置命令について」

✅韓国や中国産のアサリを「熊本県産」と偽装して販売したとして、食品表示法違反を理由とする行政指導がなされた事例
朝日新聞デジタル 2019年12月27日「輸入アサリを熊本県産と偽装 『販売先見つからず』」

食品業界において、産地偽装がなくならないのはなぜでしょうか?

様々な要因が考えられますが、大きな理由の1つとして、消費者の多くが、産地情報を購入するか否かを決する際の重要な要素として考え、「国産」表示や名産地の都道府県産である旨の表示が消費者を惹きつけ得ることが考えられます。

農林水産省の「新しい原料原産地表示制度―事業者向け活用マニュアル―」(2018年1月制定、2020年7月修正版)2頁において、 「加工食品を購入する際に、原料原産地名を参考にしている消費者は約77%を占めているという調査結果や、産地情報を入手する手段として『食品に表示されている表示を確認』が約93%、次いで『ホームページを見る』が約18%を占めている調査結果が示すとおり、原料原産地に関しては、消費者の関心も高い状況」であると記載されています。

消費者が食品に表示された産地の情報を信頼し、その情報に基づき意思決定を行っていると想定すると、そのような「産地」表示が偽りであったとすれば、消費者の信頼が損なわれ、食品関連事業者のレピュテーションが失墜することになりかねません。

そのような観点から、食品関連事業者は、食品の産地偽装をしないよう、景品表示法不正競争防止法、食品表示法等の関連法令を遵守し、消費者の信頼に応えられるよう適正な表示を行う必要があります。

新原料原産地表示制度とは?【食品表示法の改正より】

新原料原産地表示制度の趣旨・目的

「新原料原産地表示制度」は、食品表示法4条1項に基づく内閣府令である食品表示基準3条の改正により導入されました(2017年9月1日に施行)。

新原料原産地表示制度に関する食品表示基準改正の詳細については、消費者庁ウェブサイトの「新たな加工食品の原料原産地表示制度に関する情報」をご参照ください。

新原料原産地表示制度の趣旨・目的については、農林水産省の2020年7月修正版「新しい原料原産地表示制度―事業者向け活用マニュアル―」2頁において、「従前の加工食品の原料原産地表示制度では、表示義務のある対象は店舗で陳列販売されている加工食品全体の約11%を占めるにすぎず、自主的に何らかの産地を表示しているものも、約16%にとどまっているなど、加工食品の原材料の産地情報が消費者に十分提供されていると言い難い状況」であった反面、「原料原産地に関しては、消費者の関心も高い状況」であり、「原料原産地表示を商品選択に利用している消費者が多いことに鑑み、全ての加工食品を対象に、原料原産地表示を義務付けることが、消費者の商品選択に資することから、平成29(2017)年9月1日、食品表示基準が改正・施行」された旨の説明がなされています。

新原料原産地表示制度の適用対象

従前は、原料原産地表示の対象となる加工食品は一部(22食品群と4品目)に限定されていましたが、新原料原産地表示制度では、輸入品を除く全ての加工食品に対象が拡大しました。なお、従前より対象となっていた22食品群及び個別4品目に「おにぎり」を加えたものについては、従来の表示制度が引き続き適用されることになります(食品表示基準別表15)。

国内で製造し、又は加工した全ての加工食品(輸入品を除く)が新原料原産地表示制度の対象となりますが、以下の場合には対象外とされています。

このうち、①はレストラン等の外食、④はお店で調理された惣菜などを調理したその場で販売するケースなどを想定していますが、これらを新原料原産地表示制度の対象外としているのは、原材料の原産地をお店の人に確認できるということが理由とされています。

この理由に鑑みると、レストランや調理場所での惣菜販売のようなケースでは、顧客から原材料の原産地を質問された場合に適切に回答できるように準備しておくことが望ましいと考えられます。

また、容器包装の表示可能面積がおおむね30平方センチメートル以下の場合には、原料原産地名の表示を省略することができるとされています(食品表示基準3条3項の表の原材料名欄の1)。

原材料を輸入して国内で加工した場合には新原料原産地表示制度が適用されますが、加工食品自体を輸入してそのまま販売する場合には、新原料原産地表示制度の対象外とされています。ただし、輸入した加工食品には、その商品がどこの国から輸入されたものかを示す「原産国名」の表示が求められます(食品表示基準3条2項の表の輸入品欄)。

新原料原産地表示制度における表示方法・表示例

新原料原産地表示制度では、「対象原材料」(※)の原産地を、原材料名に対応させて記載することが原則とされています(食品表示基準3条2項の表の原料原産地名欄の1)。

(※)使用した原材料に占める重量の割合が最も高い原材料(酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律(昭和28年法律第7号)86条の6第1項の規定に基づく酒類の表示の基準において原産地を表示することとされている原材料及び米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する法律(平成21年法律第26号)2条3項に規定する指定米穀等(米穀及び別表15の1の(6)に掲げるもちを除く。)の原材料である米穀を除く。)

分かりやすくいうと、加工食品の原材料のうち、重量割合上位1位の原材料が対象原材料ということになります。

原産地の表示方法は、「国別重量順表示」が原則とされており、国産品にあっては「国産である旨」を、輸入品にあっては「原産国名」を表示することが基本とされています。国産品については、「国産である旨」に代えて、農産物・畜産物・水産物の分類に応じて以下の表示とすることも可能であるとされています(食品表示基準3条2項の表の原料原産地名欄の1の一のイ)。

  • 農産物:都道府県名その他一般に知られている地名
  • 畜産物:主たる飼養地(最も飼養期間が長い場所をいう)が属する都道府県名その他一般に知られている地名
  • 水産物:生産(採取及び採捕を含む)した水域の名称(水域名)、水揚げした港名、水揚げした港又は主たる養殖場(最も養殖期間の長い場所をいう)が属する都道府県名その他一般に知られている地名

「対象原材料」の原産地が2以上ある場合には、重量順に原産地を記載することとされています(食品表示基準3条2項の表の原料原産地名欄の1の三)。また、「対象原材料」の原産地が3以上ある場合には、2以上表示した上で、表示されていない原産地を「その他」と記載することも可能です(食品表示基準3条2項の表の原料原産地名欄の1の四)。

下記の表示例を参照すると、イメージが湧きやすいと思います。

農林水産省 2020年7月修正版「新しい原料原産地表示制度―事業者向け活用マニュアル―」9頁

対象原材料が加工食品の場合の表示方法

加工食品の対象原材料が加工食品である場合も多数存在します。例えば、清涼飲料水の原材料が「りんご果汁」の場合などが挙げられ、この例での「「りんご果汁」に当たるものは「中間加工原材料」と呼ばれています。

加工食品の対象原材料が加工食品である場合には、原則として、当該対象原材料(中間加工原材料)が国産品にあっては、国内において製造された旨を「国内製造」と表示し、輸入品にあっては外国において製造された旨を「○○製造」と表示する(○○は、原産国名とする)こととされています。

ただし、国産品にあっては、「国内製造」の表示に代えて、「○○製造」と表示する(○○は、都道府県名その他一般に知られている地名とする)ことができるとされています(食品表示基準3条2項の表の原料原産地名欄の1の二のイ)。

具体的には、清涼飲料水の対象原材料が「りんご果汁」の場合には「りんご果汁(ドイツ製造)」といった表示となります。

対象原材料(中間加工原材料)の原産地の表示に代えて、当該対象原材料に占める重量の割合が最も高い生鮮食品の名称と共にその原産地を表示することもできるとされています(食品表示基準3条2項の表の原料原産地名欄の1の二のロ)。

具体的には、清涼飲料水の対象原材料が「りんご果汁」の場合には原材料名に「りんご果汁」を挙げた上で、原料原産地名欄に「ドイツ(りんご)」と表示することが可能です。

国別重量順表示が難しい場合の代替的な表示方法

国別重量順表示が難しい場合には、一定の要件を満たせば以下の代替的な表示方法を採ることができます。

各々の代替的な表示方法を採ることができる要件は以下の表のとおりです。

代替的な表示方法要件
「又は表示」対象原材料として2以上の原産地のものを使用し、かつ、当該対象原材料に占める重量の割合の順序が変動する可能性がある場合であって、以下の要件の全てに該当する場合
・過去の一定期間における使用実績に基づき原産地を表示した場合にはその旨、将来の一定期間における使用計画に基づき原産地を表示した場合にはその旨が認識できるよう、一定期間使用割合の高いものから順に表示した旨を、容器包装の原料原産地名に近接した箇所に表示すること。
・一定期間使用割合が5%未満である対象原材料の原産地(前号の規定に基づき「その他」と表示されたものを除く。)については、当該原産地の表示の次に括弧を付して、当該一定期間使用割合が5%未満である旨を表示すること。
・過去又は将来の一定期間において、対象原材料として使用する2以上の原産地のものの当該対象原材料に占める重量の割合の順序の変動があること及びこれらの一定期間使用割合の順を示す資料を保管すること。
「大括り表示」
対象原材料として3以上の外国が原産地のものを使用し、かつ、当該対象原材料に占める重量の割合の順序が変動する可能性がある場合であって、過去又は将来の一定期間における当該原産地の当該対象原材料に占める重量の割合の順序の変動を示す資料を保管している場合
「大括り表示」+「又は表示」対象原材料として国産品及び3以上の外国が原産地のものを使用し、かつ、当該対象原材料に占める重量の割合の順序が変動する可能性がある場合であって、以下の要件の全てに該当する場合
・過去の一定期間における使用実績に基づき原産地を表示した場合にはその旨、将来の一定期間における使用計画に基づき原産地を表示した場合にはその旨が認識できるよう、一定期間使用割合の高いものから順に表示した旨を、容器包装の原料原産地名に近接した箇所に表示すること。
・一定期間使用割合が5%未満である対象原材料の原産地については、当該原産地の表示の次に括弧を付して、当該一定期間使用割合が5%未満である旨を表示すること。
・過去又は将来の一定期間において、対象原材料として使用する3以上の外国が原産地のものの当該対象原材料に占める重量の割合の順序の変動があること、3以上の外国が原産地である対象原材料と国産品である対象原材料の当該対象原材料に占める重量の割合の順序の変動があること及びこれらの一定期間使用割合の順を示す資料を保管すること。

下記の表示例を参照すると、イメージが湧きやすいと思います。

消費者庁 2017年9月「食品表示基準一部改正のポイント」7頁

違反への制裁

食品表示基準において表示されるべきこととされている原産地(原材料の原産地を含む。)について虚偽の表示がされた食品の販売をした者は、2年以下の懲役又は200万円以下の罰金に処すると定められています(食品表示法19条)。

なお、産地偽装に関しては、景品表示法や不正競争防止法でも規制されているため、これらの法律に基づく制裁を受けるリスクがある点も押さえておく必要があります。

「冠表示における原料原産地情報の提供に関するガイドライン」とは?

制定の経緯

「新原料原産地表示制度」では、上記のとおり、重量割合上位1位の「対象原材料」についてのみ原産地を表示すれば足ります(任意で他の原材料の原産地を表示することも可能です。)。

しかし、かにチャーハンにおける「かに」、牛肉カレーにおける「牛肉」のように、特定の原材料名を冠した、いわゆる「冠表示」の商品においては、その「冠」となっている原材料が必ずしも重量割合上位1位ではない場合があります(例えば、かにチャーハンの重量割合上位1位の「対象原材料」が米である場合などが考えられます。)。

そのような場合には、重量順位にかかわらず、自主的に「冠」となっている原材料の原産地を表示すべきとの指摘を踏まえ、消費者庁は2019年3月29日に「冠表示における原料原産地情報の提供に関するガイドライン」(以下「本ガイドライン」といいます。)を制定しました。

本ガイドラインは、「消費者の自主的かつ合理的な食品選択の機会の確保に資するよう、できる限り産地情報を充実させることが望ましいという観点から、食品関連事業者が『冠表示』をしている一般消費者向け商品の原材料の産地情報を、自主的に情報提供するための指針」という位置付けである旨が明記されています。

「冠表示」の意義と具体例

本ガイドラインにおいて、「冠表示」とは、「商品名に特定の原材料名を冠している表示」又は「商品名に近接した箇所に特定の原材料の使用を特に強調している表示」と定義されています。

具体的には、冠表示に係る原材料に関する情報提供が望まれる可能性が高い例と低い例として、「ここに示したものはあくまでも例示であり、実際の商品の配合量やパッケージデザインなど様々な要素を勘案し、情報提供の必要性を判断してください」という留保付きで、以下のものが挙げられています。

【情報提供が望まれる可能性が高い例】

カテゴリー具体例
特定の原材料名を冠した商品名かにチャーハン、牛肉カレー、たっぷりたまねぎシチュー、えびグラタン 等
特定の原材料の使用を特に強調している表示抹茶を贅沢に使った、ごまをふんだんに練り込んだ、こだわりの牛肉を使用した、たっぷり粒コーン入り 等

【情報提供が望まれる可能性が低い例】

カテゴリー具体例
特定の原材料名を冠した商品名に当たらない(原材料が特定されていない)肉ぎょうざ、五目ピラフ、野菜カレー、フルーツゼリー、シーフードドリア 等
特定の原材料の使用を特に強調していない表示はちみつ使用、みかん入り、生クリーム配合、粒コーン(北海道産30%)入り 等
商品の味付けや風味等のバリエーションを表しており、特定の原材料の使用を特に強調していない表示しょうゆ味、りんご味、しそ風味 等
特定の原材料名を含む商品名が一般名称とされている商品(特定の原材料名が商品名に付されていることが一般化されている商品)さば水煮、トマトケチャップ、コーンスープ、麦茶、いちごジャム、カレーパン 等
商品の形状等からイメージされる食材の名称を商品名の一部としている商品名メロンパン、かにかま、たい焼き、柿の種 等

「冠表示」に係る原料原産地名の情報提供方法

「冠表示」に係る原料原産地名の情報提供方法としては、「食品表示基準に基づく原料原産地名の表示方法により商品の容器包装の一括表示部分に表示若しくは商品の容器包装の一括表示部分以外の場所(商品の説明文等を含む)への表示又はウェブサイトや電話対応等により行うこと」を挙げた上で、対象となる原材料に応じた記載事項や代替的な表示方法が記載されています。 詳細は本ガイドライン4(1)ないし(4)をご参照ください。

留意事項

本ガイドライン5では、留意事項として、以下の点が列挙されています。これらはいずれも食品表示全般に通底する、消費者の誤認回避や正確な情報提供といった重要なポイントであると考えられます。

実務上の留意点

以上を踏まえ、食品を取り扱う事業者としては、以下の3つの点に留意することが重要であると考えられます。

大前提としての原料原産地の正確な把握

新原料原産地表示制度対応の大前提として、自社の加工食品の原料原産地を正確に把握し、誤記載を防止することは不可欠です。

表示方法ばかりに気を取られ、実態にそぐわない産地の表示をしてしまっては、最も回避すべき「産地偽装」に陥ってしまいかねないため、自社の加工食品の原料原産地を正確に把握することが非常に重要です。

新原料原産地表示制度への入念な準備

食品関連事業者は、新原料原産地表示制度が完全施行される2022年4月1日までに、当該制度への対応を完全に実施する必要があります。

完全施行後に、新原料原産地表示制度に対応できていない不適切な表示を行っていた場合は、食品表示基準違反となりますので、抜け漏れのないよう周到に確認を行う必要があります。

食品表示基準の条文をお読みいただけるとお分かりになると思いますが、かなり詳細なルールが規定されていますので、自社の食品について具体的にどのような表示をすれば食品表示基準を充足するのかは慎重に検討する必要があります。

この点に関連し、消費者庁においては、「新たな加工食品の原料原産地表示制度に関する情報」というウェブサイトにおいて、リーフレット、パンフレット等を公開しています。

また、食費表示基準については、消費者庁の「食品表示法等(法令及び一元化情報)」というウェブサイトにおいて、対象となる食品や事項ごとに、Q&Aが公開されています。

また、農林水産省では「加工食品の原料原産地表示制度について」というウェブサイトにおいて、事業者向けのマニュアル、チェックリスト、表示例、Q&A等を公開しています。

新原料原産地表示制度に抜け漏れなく適切に対応するためには、これらの公開資料を活用し、自社製品に適用されるルールを適切に把握した上で、それに沿った表示を行うことが肝要です。

任意の表示拡充の検討

上記のとおり、「新原料原産地表示制度」が導入された背景には、食品に係る原材料の原産地が消費者にとって重要な情報であり、原産地に関する情報提供の拡充は消費者にとってプラスになるという考え方があります。

かかる考え方によれば、本ガイドラインに沿って「冠表示」に係る原材料の原産地まで表示されている場合には、同様に消費者はより多くの有益な情報を得ることができるという意味で、消費者にとってよりプラスになると考えられます。

このような任意の表示を拡充することは、食品関連事業者にとってはコストになり得るのですが、魅力的な原料原産地表示により消費者の選好対象になりやすくなるという意味ではプラスになり得るとも考えられます。