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【2021年1月施行】 育児・介護休業法施行規則改正とは? 改正点を解説!

契約ウォッチ編集部

契約ウォッチ編集部

2021/03/01 (公開:2020/12/23)
この記事のまとめ

改正育児・介護休業法施行規則(2021年1月1日施行)のポイントを解説!

2019年12月27日に改正育児・介護休業法施行規則および改正指針が公布・告示されました。
この改正により、子の看護休暇、介護休暇が時間単位で取得できるようになります。

この記事では、2021年1月1日に施行される「改正育児・介護休業法施行規則」について解説します。

「人事労務で必要な書類」については、こちらの記事で解説しています。

※この記事では、法令名を次のように記載しています。

  • 育児・介護休業法…育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律2(平成3年法律第76号)
  • 育児・介護休業法施行規則…2021年1月施行後の育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則(平成3年労働省令第25号)
  • 旧育児・介護休業法施行規則…2021年1月施行前の育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則(平成3年労働省令第25号)
  • 新指針…2021年1月施行後の子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために事業主が講ずべき措置に関する指針
  • 旧指針…2021年1月施行前の子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために事業主が講ずべき措置に関する指針
先生、子の看護休暇と介護休暇に関する改正があったみたいですね。
ヒツジ
ムートン先生
そうです。改正によって、子の看護休暇と介護休暇を「時間単位」で取得することが労働者の権利として認められるようになりました。詳しく見ていきましょう!

2021年の改正育児・介護休業法改正とは?

公布日・施行日

公布日・施行日

公布日|2019年12月27日
施行日|2021年1月1日

育児・介護休業法改正(2021年1月施行)の概要

「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則の一部を改正する省令」 (令和元年厚生労働省令第89号)により、「育児・介護休業法施行規則(育児休業、介護休業等育児又は家族介護 を行う労働者の福祉に関する法律施行規則)」が改正されます。

また、「子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるように するために事業主が講ずべき措置に関する指針の一部を改正する件」(令和元年厚生労働省告示第207号)により、 「子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために 事業主が講ずべき措置に関する指針」が改正されます。

主な改正ポイントは以下となります。

改正ポイント(2つ)

✅子の看護休暇・介護休暇について時間単位での取得が可能となった
✅(1日の所定労働時間にかかわらず)原則全ての労働者の取得が可能となった

改正のポイント

ポイント1│子の看護休暇・介護休暇について時間単位での取得が可能となった

子の看護休暇・介護休暇について、これまでは法律上は、1日単位、または半日範囲での取得のみ可能となっていました (育児・介護休業法16条の2第2項、16条の5第2項、旧育児・介護休業法施行規則34条1項、40条1項)。

しかし、改正によって、法律上、時間単位での取得が可能となりました(育児・介護休業法施行規則34条1項、40条1項)。 子の看護休暇・介護休暇の時間単位での取得に関するQ&Aによれば、ここでいう「時間」とは、1時間単位を意味しており、 2時間単位でのみ取得が可能とすることはできません。

「中抜け」について

なお、この時間単位での取得は、いわゆる「中抜け」を認めることを企業に強制するものではありません。
「中抜け」とは、就業時間中に数時間休暇を取得し、その後に再び仕事に戻ることです。

ただし、改正された新指針では、「中抜け」を認めること、が挙げられています(新指針第2・2・⑷)。
そのため、企業としては、「中抜け」を可能とするように制度設計するのが望ましいといえます。

労使協定による例外

①雇用期間が6か月未満、②1週間の所定労働日数が2日以下、または③子の看護休暇や介護休暇を時間単位で取得することが 困難な業務がある場合は、労使協定を締結して、当該業務に従事する労働者については、子の看護休暇・介護休暇を取得しないと 定めることも可能となっています(育児・介護休業法16条の3第2項、16条の5第2項、6条1項2項、育児・介護休業法施行規則8条)。 ただし、③の場合は、時間単位で取得はできないものの、1日単位での子の看護休暇・介護休暇は与える必要があります。

③の「子の看護休暇や介護休暇を時間単位で取得することが困難な業務がある場合」について、 旧指針・新指針に例示が記載されています(旧指針第2・2・⑶、新指針第2・2・⑶)

旧指針および新指針では、このような労使協定を締結する場合でも、一定の日数については取得を認めることが望ましい、 としています(旧指針第2・2・⑴、新指針第2・2・⑴)。 そのため、企業としては、全く子の看護休暇・介護休暇を認めない、とするのではなく、できる範囲で子の看護休暇・ 介護休暇を認めるよう配慮するのが望ましいです。

育児・介護休業法
第16条の2
1 小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者は、その事業主に申し出ることにより、 一の年度において5労働日(その養育する小学校就学の始期に達するまでの子が2人以上の場合にあっては、10労働日) を限度として、負傷し、若しくは疾病にかかった当該子の世話又は疾病の予防を図るために必要なものとして 厚生労働省令で定める当該子の世話を行うための休暇(以下「子の看護休暇」という。)を取得することができる。
2 子の看護休暇は、一日の所定労働時間が短い労働者として厚生労働省令で定めるもの以外の者は、 厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働省令で定める一日未満の単位で取得することができる。

(介護休暇の申出)
第16条の5
1 要介護状態にある対象家族の介護その他の厚生労働省令で定める世話を行う労働者は、 その事業主に申し出ることにより、一の年度において5労働日(要介護状態にある対象家族が2人以上の場合にあっては、10労働日) を限度として、当該世話を行うための休暇(以下「介護休暇」という。)を取得することができる。
2 介護休暇は、一日の所定労働時間が短い労働者として厚生労働省令で定めるもの以外の者は、 厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働省令で定める一日未満の単位で取得することができる。

引用元│育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号)– e-Gov法令検索 –電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ

旧育児・介護休業法施行規則
(法第16条の2第2項の厚生労働省令で定める1日未満の単位等)
第34条
1 法第16条の2第2項の厚生労働省令で定める1日未満の単位は、 半日(1日の所定労働時間数 (日によって所定労働時間数が異なる場合には、1年間における1日平均所定労働時間数とし、 1日の所定労働時間数又は1年間における1日平均所定労働時間数に1時間に満たない端数がある場合は、 1時間に切り上げるものとする。次項第2号において同じ。)の2分の1とする。)であって、始業の時刻から連続し、 又は終業の時刻まで連続するものとする。
2 前項の規定にかかわらず、子の看護休暇を取得しようとする労働者を雇用する事業主は、 当該労働者が雇用される事業所の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、 その事業所の労働者の過半数で組織する労働組合がないときはその労働者の過半数を代表する者との書面による協定で、 次に掲げる事項を定めたときは、第1号に掲げる労働者の範囲に属する労働者について、第2号に掲げる時間数を半日とすることができる。
⑴ この項の規定による時間数で子の看護休暇を取得することができることとされる労働者の範囲
⑵ 子の看護休暇の取得の単位となる時間数(1日の所定労働時間数に満たないものに限る。)
⑶ 子の看護休暇1日当たりの時間数(1日の所定労働時間数を下回らないものとする。)

(法第16条の5第2項の厚生労働省令で定める1日未満の単位等)
第40条
1 法第16条の5第2項の厚生労働省令で定める1日未満の単位は、 半日(1日の所定労働時間数 (日によって所定労働時間数が異なる場合には、1年間における1日平均所定労働時間数とし、 1日の所定労働時間数又は1年間における1日平均所定労働時間数に1時間に満たない端数がある場合は、 1時間に切り上げるものとする。次項第2号において同じ。)の2分の1とする。)であって、始業の時刻から連続し、 又は終業の時刻まで連続するものとする。
2 前項の規定にかかわらず、介護休暇を取得しようとする労働者を雇用する事業主は、 当該労働者が雇用される事業所の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、 その事業所の労働者の過半数で組織する労働組合がないときはその労働者の過半数を代表する者との書面による協定で、 次に掲げる事項を定めたときは、第1号に掲げる労働者の範囲に属する労働者について、 第2号に掲げる時間数を半日とすることができる。
⑴ この項の規定による時間数で介護休暇を取得することができることとされる労働者の範囲
⑵ 介護休暇の取得の単位となる時間数(1日の所定労働時間数に満たないものに限る。)
⑶ 介護休暇1日当たりの時間数(1日の所定労働時間数を下回らないものとする。)

引用元│育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則の一部を改正する省令」(令和元年厚生労働省令第89号)

新育児・介護休業法施行規則
第34条
1 法第16条の2第2項の厚生労働省令で定める1日未満の単位は、 時間(1日の所定労働時間数に満たないものとする。)であって、 始業の時刻から連続し、又は終業の時刻まで連続するものとする。
2 前項に規定する1日未満の単位で取得する子の看護休暇1日の時間数は、1日の所定労働時間数 (日によって所定労働時間数が異なる場合には、1年間における1日平均所定労働数とし、1日の所定労働時間数又は1年間における 1日平均所定労働時間数に1時間に満たない端数がある場合は、1時間に切り上げるものとする。)とする。

第40条
1 法第16条の5第2項の厚生労働省令で定める1日未満の単位は、 時間(1日の所定労働時間数に満たないものとする。)であって、 始業の時刻から連続し、又は終業の時刻まで連続するものとする。
2 前項に規定する1日未満の単位で取得する介護休暇1日の時間数は、1日の所定労働時間数 (日によって所定労働時間数が異なる場合には、1年間における1日平均所定労働数とし、1日の所定労働時間数 又は1年間における1日平均所定労働時間数に1時間に満たない端数がある場合は、1時間に切り上げるものとする。)とする。

引用元│育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則の一部を改正する省令」(令和元年厚生労働省令第89号)

ポイント2│(1日の所定労働時間にかかわらず)原則全ての労働者の取得が可能となった

子の看護休暇・介護休暇について、これまでは1日の所定労働時間が短い労働者(1日の所定労働時間が4時間以下の労働者)は、 半日単位で取得することはできませんでした(育児・介護休業法16条の2第2項、16条の5第2項、旧育児・介護休業法施行規則39条)。

今回の改正によって、旧育児・介護休業法施行規則第39条が削除されました。

旧育児・介護休業法施行規則
(法第16条の5第2項の所定労働時間が短い労働者として厚生労働省令で定めるもの)
第39条
法第16条の5第2項の所定労働時間が短い労働者として厚生労働省令で定めるものは、1日の所定労働時間が4時間以下の労働者とする。

引用元│育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則の一部を改正する省令」(令和元年厚生労働省令第89号)

これにより、 1日の所定労働時間にかかわらず、原則として全ての労働者が時間単位での子の看護休暇・介護休暇を取得できるようになりました。

ただし、前述したように、雇用期間が6か月に満たない場合など、一定の場合においては、労使協定において子の 看護休暇・介護休暇を取得できない、または時間単位での子の看護休暇・介護休暇を取得できない、と定めることも可能となっています。

実務への影響

子の看護休暇・介護休暇については就業規則に記載する必要があり(労働基準法89条1号)、就業規則は、法令や労働協約に反してはなりません(労働基準法92条)。

そこで、 就業規則においても、時間単位での子の看護休暇・介護休暇を認める必要があります。

就業規則の記載例としては、以下が考えられます。

記載例

(子の看護休暇)
1 小学校就学の始期に達するまでの子を養育する従業員(日雇従業員を除く)は、負傷し、又は疾病にかかった当該子の世話をするために、又は当該子に予防接種や健康診断を受けさせるために、就業規則第●条に規定する年次有給休暇とは別に、当該子が1人の場合は1年間につき5日、2人以上の場合は1年間につき10日を限度として、子の看護休暇を取得することができる。この場合の1年間とは、4月1日から翌月3月31日までの期間とする。
2 子の看護休暇は、時間単位で始業時刻から連続又は終業時刻まで連続して取得することができる。


(介護休暇)
1 要介護状態にある家族の介護その他の世話をする従業員(日雇従業員を除く)は、就業規則第● 条に規定する年次有給休暇とは別に、当該家族が1人の場合は1年間につき5日、2人以上の場合は 1年間につき 10 日を限度として、介護休暇を取得することができる。この場合の1年間とは、4月1日 から翌年3月 31 日までの期間とする。
2 介護休暇は、時間単位で始業時刻から連続又は終業時刻まで連続して取得することができる。

引用元│厚生労働省「育児・介護休業等に関する規則の規定例―[詳細版](令和2年10月作成)」

参考文献

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