研修準備に役立つチェックリストとは?
事前準備・当日・実施後など
段階別の確認事項を分かりやすく解説!
- この記事のまとめ
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従業員向けの研修を実施するに当たっては、事前にチェックリストを準備し、その項目に沿って確認を進めましょう。チェックリストの活用により、必要な準備の漏れを防ぐことができます。
対面で研修を実施する際には、会場の選定や設営などを含めた多くの準備作業が必要になります。手間やコストを軽減しつつ、スムーズに研修を実施するためには、「Legal Learning」などのeラーニング研修の導入をご検討ください。
この記事では、研修準備に役立つチェックリストについて解説します。
※この記事は、2025年3月25日に執筆され、同時点の法令等に基づいています。
目次
研修準備に役立つチェックリストとは
従業員向けの研修を実施するに当たっては、その準備などを進めるうえで参照するチェックリストがあると便利です。
企画段階から実際の研修、研修実施後のフィードバックに至るまで、チェックリストに沿って対応すればスムーズに従業員研修を実施することができます。
研修の実施に向けて、チェックリストを準備するべき理由
従業員研修の実施に先立ってチェックリストを準備しておくことには、主に以下のメリットがあります。
・必要な準備の漏れを防げる。
・研修準備の業務を効率化できる。
・研修フローの改善、見直しがしやすい。
など
チェックリストを確認しながら研修準備を進めつつ、実際の状況を見ながらブラッシュアップしていけば、よりよい形で従業員研修を実施できるようになります。
【段階別】研修準備に役立つチェックリスト
従業員研修に関するチェックリストは、いくつかの段階に分けて整理しておくのがよいでしょう。段階別のチェックリストのサンプルを紹介しますので、研修の目的などに応じてアレンジしてご利用ください。
① 企画段階のチェックリスト
② 講師の手配に関するチェックリスト
③ 受講生等への周知に関するチェックリスト
④ 研修の会場・設備等に関するチェックリスト
⑤ 準備すべき物品・資料等に関するチェックリスト
⑥ リマインドに関するチェックリスト
⑦ 直前準備(前日~当日)に関するチェックリスト
⑧ 研修実施後のチェックリスト
企画段階のチェックリスト
- 企画段階のチェックリスト
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□ 研修の目的を明確にする
□ 研修の目的を、責任者や担当者の間で共有する
□ 研修に参加する従業員の範囲を決める(役職、所属、年齢など)
□ 目的や参加者の理解度などを考慮して、研修の内容を決める
□ 研修の実施方法を決める(講師による講義、eラーニングなど)
□ 研修会社や講師、利用するeラーニングサービスなどを選定する
□ 研修の日程や期間を決める
従業員研修を企画する段階では、まず研修の目的を明確にし、責任者や担当者間でその目的を共有する必要があります。目的が明確になれば、参加させるべき従業員の範囲や研修の内容が自ずと決まってくるでしょう。
従業員研修の実施方法としては、主に講師による講義とeラーニングの2通りが考えられます。
講師による講義の場合は、講師や会場の手配が必要になるので手間がかかります。手間を省きたいなら、eラーニングの利用を検討しましょう。
企画段階において開催要領をきちんと検討しておけば、従業員研修の準備をスムーズに進めることができます。企画を担当する部署内で話し合いを重ねましょう。
講師の手配に関するチェックリスト
- 講師の手配に関するチェックリスト
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□ 研修会社や講師と打ち合わせをする(日程、講義の内容、準備事項、事前課題の有無、資料など)
□ 来社する講師やアシスタントが誰であるか確認する
□ 講師の緊急連絡先を確認する
□ 謝礼金の支払い方法を確認する(金額、振込先、源泉徴収の有無など)
□ 講師やアシスタントの食事や飲料が必要なら、手配する
□ 懇親会を開催する場合は、会場などを手配する
講師を呼んで従業員研修を行う場合は、手配を依頼する研修会社か、または講師本人と打ち合わせを行う必要があります。
日程・講義の内容・準備すべき事項・事前課題の有無・配布する資料などについて、綿密な打ち合わせを行いましょう。講師への応対の方法を考えるに当たり、研修当日にアシスタントを同伴するのかどうかを確認することも必要です。
謝礼金についてきちんと取り決めることも、講師との信頼関係を築くうえで非常に重要となります。金額・振込先・源泉徴収の有無などを、疑義のないように確認しておきましょう。
そのほか、講師やアシスタントへの差し入れを行う場合や、懇親会を実施する場合には、それに必要な手配を行います。
受講生等への周知に関するチェックリスト
- 受講生等への周知に関するチェックリスト
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□ 研修の目的、内容、日程、会場を連絡する
□ 事前課題がある場合は、内容、提出期限、提出方法を連絡する
□ 当日に持参すべきものを連絡する
□ 外部施設を利用する場合は、施設利用に当たっての注意事項を連絡する(服装、交通手段、禁止事項など)
□ 出欠確認や周知を上長に依頼する場合は、その旨を上長に連絡する
従業員研修の実施概要がおおむね定まったら、受講生となる従業員への周知を行いましょう。
具体的には、研修の目的・内容・日程・会場や、事前課題の内容・提出期限・提出方法、当日の持ち物などを案内します。外部施設を利用する場合は、施設側から求められている注意事項についても周知しましょう。
上長を通じて出欠確認や周知を行う場合は、受講生の上長にその旨を連絡して協力を求めましょう。
従業員研修に関する周知を行う際には、受講生に対して漏れなく連絡することと、研修の実施概要が過不足なく伝わるようにすることが大切です。
研修の会場・設備等に関するチェックリスト
- 研修の会場・設備等に関するチェックリスト
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□ 研修会場の候補をリストアップする
□ 借りるスペースの種類や数、使用する機材などを確認する
□ 会場を利用できる時間帯を確認する
□ 費用を確認する(金額、支払時期、支払方法、キャンセル料など)
□ 会場までの交通手段を確認する
□ 駐車場や駐輪場の有無を確認する
□ バリアフリー設備を確認する
□ 研修会場の下見をする
□ 研修会場を選定し、契約をする
□ 会場の費用を支払う
□ 会場を利用する際の注意点を確認する(飲食の可否、原状回復、ごみの取り扱い、喫煙所の有無など)
□ 会場におけるレイアウトを決める(受付場所、演台、机、椅子など)
従業員研修に当たって外部の会場を利用する場合は、会場の選定が必要となります。オフィスからアクセスのよい会場をいくつかリストアップして、研修のニーズを満たすことができる会場を絞り込みましょう。
会場の選定に当たっては、受講生全員を十分に収容できるスペースと、必要な機材を借りられることが大前提となります。そのうえで、時間帯や費用などの諸条件を確認し、総合的に適していると思われる会場を選定しましょう。会場を正式に決定する前に、下見をしておくのが安心です。
会場側と契約を締結したら、所定の期間内に費用を支払います。キャンセル料が発生することもあるので、事前にキャンセルポリシーを確認しておきましょう。
会場の選定後、会場側の担当者と話をして、当日の会場利用に当たっての注意点を確認しておきましょう。会場利用に関する注意点は、講師や受講生に対して周知するとともに、研修の運営スタッフもきちんと頭に入れておく必要があります。
準備すべき物品・資料等に関するチェックリスト
- 準備すべき物品・資料等に関するチェックリスト
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□ 必要な機器を確認、手配する(PC、プロジェクター、マイク、ホワイトボード、レーザーポインター、延長コードなど)
□ 電子機器の動作確認をする
□ 受講者名簿を作成する
□ 必要であれば、受講者の名札を作成する
□ 受講者の座席を指定する場合は、座席表を作成する
□ 会場案内の張り紙を作成する
□ 研修で使用する配布資料を準備する
□ 受講者アンケートを作成する
従業員研修の実施に当たっては、物品や資料の準備が必要になります。どのような物品や資料が必要かをリストアップしたうえで、余裕をもって準備を進めましょう。
特に電子機器については、動作確認を確実に行うことが大切です。研修当日になって動作しないことが判明して慌てないように、PC・プロジェクター・マイクなどの動作確認を事前に行いましょう。
そのほかに準備すべきものとしては、受講者名簿・名札・座席表・張り紙・配布資料などが挙げられます。研修の目的などに応じて、必要と思われるものを準備しましょう。
受講者からフィードバックを受けるため、アンケートも準備しておくのがよいでしょう。アンケートの提出方法は、紙でもオンラインでも構いません。
アンケートにおける質問項目とともに、受講者に対して提出を促す方法についても検討しておきましょう。
リマインドに関するチェックリスト
- リマインドに関するチェックリスト
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□ 講師に対してリマインドをする
□ 受講者に対してリマインドをする
従業員研修の日程が近づいたら、講師と受講者に対してリマインドを行いましょう。
リマインドすべき事項としては、集合時刻、会場へのアクセス、担当者への連絡方法などが挙げられます。外部会場を利用する場合は、会場側から伝えられている注意事項についてもリマインドしておきましょう。
特に受講者向けのリマインドについては、複数回にわけて行うと伝達漏れのリスクを抑えられます。研修日のおおむね1~2週間前に1回、さらに研修日の前日にもう1回のリマインドを行うとよいでしょう。
直前準備(前日~当日)に関するチェックリスト
- 直前準備(前日~当日)に関するチェックリスト
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□ 照明を確認する
□ 空調を確認する
□ PC、マイク、プロジェクターなどの動作確認をする
□ ホワイトボードのマーカーとイレイサーの状態を確認する
□ 机と椅子の配置を確認する
□ 受付を設営する
□ 会場内の表示(張り紙など)を行う
□ 資料を配布できるように準備する
□ 当日のスケジュールを再確認する
□ リハーサルをする
研修実施日の前日または当日には、研修が円滑に進行するように、細部まで確認と準備を行うことが大切です。
研修の環境を整えるため、照明と空調の確認を行いましょう。講師と受講者がともに快適に過ごせる適切な明るさと温度(+湿度)を設定し、研修に集中しやすい環境を作ることが重要です。
PC・マイク・プロジェクターなどの電子機器については、改めて動作確認を行いましょう。研修の進行中に動作が止まるような事態は、できる限り避けるべきです。ワイヤレスで利用する機器については、充電が十分になされているかどうかも確認しましょう。
研修においてホワイトボードを使用する場合は、マーカーのインク切れがしばしば発生します。きちんと書けるマーカーを複数本準備しておきましょう。
イレイサーがスムーズに消せる状態であるかどうかをチェックすることも大切です。
機器や備品の確認と並行して、会場の設営を行いましょう。
机と椅子の配置を確認して、必要であれば移動します。受付も予定どおりに設営して、受講者の来場に備えましょう。張り紙をする場合は、受講者から見て分かりやすい位置に貼りましょう。
配布資料がある場合は、受付に備えておくか、または座席へ事前に配ります。
会場の設営が完了したら、本番で戸惑わないように、研修のスケジュールを再度確認しましょう。リハーサルを行って段取りを確認しておくと、より安心です。
研修実施後のチェックリスト
- 研修実施後のチェックリスト
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□ 講師に対してお礼の連絡をする
□ 受講生にアンケート、フィードバック、課題の提出を求める
□ 受講生のフィードバック等を踏まえて、研修マニュアル等の改善を行う
研修が終わったら、講師に対してお礼の連絡をしましょう。次回の研修も予定している場合は、軽くその頭出しをしておくとスムーズに話を進めることができます。
受講者に対しては、アンケートやフィードバックの提出を求めましょう。研修後課題を設けている場合は、その提出も求めます。
受講者のフィードバック等は、今後の従業員研修を改善するために役立てるべきです。寄せられた声を研修担当者の間で共有して、次回以降の開催方法を再検討しましょう。
スムーズに研修を実施するなら、Legal Learning「コンプライアンス推進プラン」
講師を呼んで従業員研修を行う場合は、講師や会場の手配に多くの手間がかかります。これに対して、eラーニングを活用して研修を実施すれば、準備の手間を大幅に省くことができます。
Legal Learningの「コンプライアンス推進プラン」を利用すれば、動画を視聴する形式で簡単に従業員研修を実施することが可能です。講義のテーマは豊富に用意されており、丁寧なスライド資料や理解度確認テストなどが受講者の理解の助けとなります。