【2026年施行】保険業法改正とは?
代理店・保険会社が注意すべきポイント
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この記事のまとめ

2025年6月6日に保険業法の改正法が公布されました。改正法は公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行される予定です。

今回の保険業法改正による変更点の概要は、以下のとおりです。
(1)特定大規模乗合損害保険代理店の体制整備義務の強化
(2)兼業代理店に対する業務管理体制の整備義務の強化
(3)保険契約の締結等に関する禁止行為の範囲の拡大
(4)保険仲立人に関する変更等の届出義務の対象の追加

この記事では保険業法改正について、主に保険会社が注意すべきポイントを解説します。

ヒー

保険業法が11年ぶりに改正されたそうです。どんな影響がありますか?

ムートン

近年、保険金の不正請求や情報漏えいなどの不祥事が発覚し、不祥事対策として規制が強化されました。対象企業や内容を詳しく見ていきましょう。

※この記事は、2025年8月12日に執筆され、同時点の法令等に基づいています。

※この記事では、法令名を次のように記載しています。

  • ・改正保険業法…保険業法の一部を改正する法律(令和7年法律第54号)による改正後の保険業法

【2026年6月までに施行】保険業法改正とは

2025年6月6日に保険業法の改正法(令和7年法律第54号)が公布されました。中古車販売業などを営んでいた事業者による保険金の不正請求事件をきっかけとして、保険代理店や保険会社に対する規制強化が行われます。

保険業法改正の目的

今回の保険業法改正の目的は、保険金不正請求事案と保険料調整行為事案の再発防止を図るため、顧客本位の業務運営を徹底して健全な競争環境を実現することです。
上記の目的を実現するため、大規模乗合損害保険代理店保険会社などに対する規制強化が盛り込まれています。

改正の背景となった事件|ビッグモーター社の保険金不正請求等

今回の保険業法改正の背景には、ビッグモーター社による保険金不正請求事件があります。

ビッグモーター社は、中古車販売店、自動車修理工場および保険代理店を兼業していました。自社で行った修理の費用を大幅に水増しして損害保険会社に請求し、過大な保険金の支払いを受けていました。

本来であれば、損害保険会社においてビッグモーター社の請求を精査し、不正請求を見逃さずに指摘すべきです。
しかし、ビッグモーター社は複数の保険会社の委託を受けている「乗合代理店」であり、保険会社の業績に対して大きな影響力を持っていました。そのため、損害保険会社が査定を簡略化し、不正請求を黙認するという事態が生じていました。

このような乗合代理店と保険会社の癒着は、保険料の増加や粗悪商品の推奨などの形で、保険契約者にさまざまな不利益をもたらします。
そこで今回の保険業法改正では、大規模乗合損害保険代理店や保険会社の業務体制を適正化するための変更が行われました。

公布日・施行日

今回の保険業法改正の公布日および施行日は、以下のとおりです。

公布日・施行日

公布日:2025年6月6日
施行日:公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日

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