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プロバイダ責任制限法改正(施行日未定) のポイントを解説!!

契約ウォッチ編集部

契約ウォッチ編集部

2021/10/19 (公開:2021/09/29)
この記事のまとめ

プロバイダ責任制限法が改正され、インターネット上の誹謗中傷などによる権利侵害について、より円滑に被害者救済を図るため、発信者情報開示について新たな裁判手続(非訟手続)を創設するなどの見直しがなされました。

施行日は未定ですが、「公布の日から起算して1年6か月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する」とされており、2022年の施行を予定しているようです。

この記事では、改正プロバイダ責任制限法のポイントを解説します。

この記事では、法令名を次のように記載しています。

  • プロバイダ責任制限法…施行後の特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律
  • 旧プロバイダ責任制限法…施行前の特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律
  • プロバイダ責任制限法の一部を改正する法律…特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律の一部を改正する法律
先生、最近、SNSなどにおいて、誹謗中傷を内容に含む投稿が問題となっていますが、この場合、被害者は、どのような対応が可能なのでしょうか??
ヒツジ
ムートン先生
被害者が、損害賠償請求などをするためには、投稿した人物を特定する必要がありますが、これまでは、そのために2度の裁判手続を経なければなりませんでした。しかし、今回の改正で、1回の裁判手続(非訟手続)で投稿者の情報開示を請求できるようになります。その他にも、開示請求できる対象範囲が拡大されましたよ。

プロバイダ責任制限法改正とは?

改正の目的

1990年代後半から、インターネットが普及するに伴い、匿名での誹謗中傷を行うインターネット上の投稿が社会問題となりました。
そこで、これに対処し、健全なインターネット環境を保持するため、2001年に旧プロバイダ責任制限法が制定され、発信者情報開示請求権が認められました。

しかしその後、同法制定時には想定されていなかったソーシャルネットワーキングサービス(「SNS」)などが広く普及し、情報流通の基盤として機能するようになると、これに伴い、旧プロバイダ責任制限法における情報開示請求制度への課題が指摘されるようになりました。

そこで、プロバイダ責任制限法は、被害者救済という法益と表現の自由等の確保という法益との調和を適切に確保するという観点に留意しながら、旧プロバイダ責任制限法での課題を解決するための具体的な制度設計を目指しています。

公布日・施行日

改正の根拠となる法律は、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律の一部を改正する法律」(令和3年法律第27号)です。

成立日・施行日は、以下の通りです。

公布日・施行日

公布日|2021年4月28日
施行日|公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日

施行日は未定ですが、2022年中には施行されるものと考えられます。

改正の概要

プロバイダ責任制限法改正には、大きく分けて2つのポイントがあります。

改正のポイント

ポイント1|新たな裁判手続の創設

ポイント2|開示請求を行うことができる範囲の見直し

改正のポイント

2つのポイントについて、それぞれ解説します。

ポイント1|新たな裁判手続の創設

SNS上などで、誹謗中傷表現がなされた場合、現行の手続では、発信者(投稿者)の特定のために2回の裁判手続が必要です。そして、特定した後の損害賠償請求などの裁判手続も含めると、被害者が、加害者に損害賠償請求するためには、合計で3度の裁判手続が必要とされていました。

従来は、どのような手続で、損害賠償請求がなされていたのですか?
ヒツジ
ムートン先生
旧プロバイダ責任制限法では、裁判外での任意の開示がなされない限り、損害賠償請求をする前提として、加害者を特定するために、2回の裁判手続を経る必要があります。そして、加害者を特定した上で、更に損害賠償請求をする必要があります。

発信者情報開示の場面で、問題となる投稿が権利侵害に該当するか否かの判断が困難なケースなどにおいては、発信者情報が裁判外で開示されないことが多く、また、権利侵害が明白と思われる場合でも、発信者情報が裁判外で任意で開示されることは多くないといわれています。

そして、発信者情報が裁判外で任意で開示されない場合、発信者の特定のためには、前述のように2回の裁判手続が必要となり、被害者にとっては多くの時間とコストがかかり負担が大きく、また、開示に時間がかかっているうちにログの消去などで発信者の特定が困難になってしまう場合がある、という課題がありました。

特に、海外のプロバイダを相手に開示請求をする場合などは、裁判手続に長い時間がかかり、その間に、IPアドレスの保存期間が経過してしまい、発信者の特定が困難になるといったケースがありました。

現行の開示請求手続の課題

権利侵害に該当するか否かの判断が困難なケースとともに、権利侵害が明白と思われる場合であっても、実務上、発信者情報がプロバイダから裁判外で(任意に)開示されることはそれほど多くないことが指摘されている。
このため、裁判外で開示がなされない場合、発信者の特定のため、一般的に、➀コンテンツプロバイダへの仮処分の申立て、➁アクセスプロバイダへの訴訟提起という2回の裁判手続が必要になることから、これらの裁判手続に多くの時間・コストがかかり、救済を求める被害者にとって大きな負担となっている。

引用元│総務省「発信者情報開示の在り方に関する研究会 最終とりまとめ(案)」

プロバイダ責任制限法では、権利侵害情報が匿名で書き込まれた際、被害者が、被害回復のために、匿名の加害者(発信者)を特定して損害賠償請求などを行うために、発信者情報開示請求権を定めています(旧プロバイダ責任制限法4条)。

この発信者情報開示請求の相手方は、プロバイダなどになります。

発信者情報開示請求の要件は以下となります(同法4条1項)。

発信者情報開示請求の要件(現行の手続)

✅侵害情報の流通によって、請求者の権利が侵害されたことが明らか
✅損害賠償請求の行使その他開示を受けるべき正当な理由がある

請求を受けたプロバイダは、発信者の意見を聴取する必要があり、その上で開示するかを判断することになります(同法4条2項)。

プロバイダが任意に開示しない場合は、被害者は裁判所へ開示請求の訴えを提起することになります。

コンテンツプロバイダは、発信者の氏名・住所などの情報を保有していないことが多いため、被害者は、①まずコンテンツプロバイダへ仮処分の申立てを行い、IPアドレス・タイムスタンプの開示を請求した上で、更に②アクセスプロバイダに対して訴訟を提起して、発信者の氏名・住所の開示を請求することになります。

発信者特定までの流れ(現行の手続)

①コンテンツプロバイダへ仮処分の申立てを行い、IPアドレス・タイムスタンプの開示を請求

②アクセスプロバイダに対して訴訟を提起して、発信者の氏名・住所の開示を請求
(あわせて消去禁止の仮処分申立て)

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コンテンツプロバイダ・アクセスプロバイダとは?

✅コンテンツプロバイダとは、デジタル化されたwebサイト用の情報コンテンツを提供する事業者、つまり権利侵害情報が書き込まれる場・サービス(掲示板など)を提供する事業者を意味します。

✅アクセスプロバイダとは、インターネットへの接続を仲介するサービス業者を意味します。

改正により、開示請求手続は、どのように変わるのですか?
ヒツジ
ムートン先生
加害者(発信者)の特定を1つの裁判手続で行うことが可能となります。

今回の改正では、発信者情報の開示手続を、簡易かつ迅速に行うことができるように、発信者情報の開示請求を1つの手続で行うことを可能とする、新たな裁判手続(非訟手続)が創設されました。

発信者特定までの流れ(改正法で新設された非訟手続)

①裁判所に、コンテンツプロバイダに対する発信者情報開示命令の申立てを行う(プロバイダ責任制限法8条)
②①にともない、提供命令の申立てを行い、コンテンツプロバイダが有するアクセスプロバイダの名称の提供を求める(同法15条1項1号)
③②で得たアクセスプロバイダの情報を基に、アクセスプロバイダに対する発信者情報開示命令の申立てを行い、これをコンテンツプロバイダへ通知する
→コンテンツプロバイダが、アクセスプロバイダに対して、自身が有する発信者情報を提供する(同法15条1項2号)
④開示命令の申立てが認められると、コンテンツプロバイダ・アクセスプロバイダから情報(IPアドレス、発信者の氏名・住所など)が開示される

+これらの手続きにあわせて、
①・③の開示命令の申立てにともない、消去禁止命令の申立てを行い(同法16条1項)、コンテンツプロバイダ・アクセスプロバイダに対して発信者情報を消去することを禁止する命令を出してもらう

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手続の新設に伴って、発信者情報開示命令の申立ての裁判管轄(プロバイダ責任制限法9条、10条)など裁判手続に関する事項も新たに定められています。

第4章  発信者情報開示命令事件に関する裁判手続

(発信者情報開示命令)
第8条
裁判所は、特定電気通信による情報の流通によって自己の権利を侵害されたとする者の申立てにより、決定で、当該権利の侵害に係る開示関係役務提供者に対し、第5条第1項又は第2項の規定による請求に基づく発信者情報の開示を命ずることができる

(日本の裁判所の管轄権)
第9条 (略)

(提供命令)
第15条
1 本案の発信者情報開示命令事件が係属する裁判所は、発信者情報開示命令の申立てに係る侵害情報の発信者を特定することができなくなることを防止するため必要があると認めるときは、当該発信者情報開示命令の申立てをした者(以下この項において「申立人」という。)の申立てにより、決定で、当該発信者情報開示命令の申立ての相手方である開示関係役務提供者に対し、次に掲げる事項を命ずることができる
⑴ 当該申立人に対し、次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じそれぞれ当該イ又はロに定める事項(イに掲げる場合に該当すると認めるときは、イに定める事項)を書面又は電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって総務省令で定めるものをいう。次号において同じ。)により提供すること
イ 当該開示関係役務提供者がその保有する発信者情報(当該発信者情報開示命令の申立てに係るものに限る。以下この項において同じ。)により当該侵害情報に係る他の開示関係役務提供者(当該侵害情報の発信者であると認めるものを除く。ロにおいて同じ。)の氏名又は名称及び住所(以下この項及び第三項において「他の開示関係役務提供者の氏名等情報」という。)の特定をすることができる場合当該他の開示関係役務提供者の氏名等情報
ロ 当該開示関係役務提供者が当該侵害情報に係る他の開示関係役務提供者を特定するために用いることができる発信者情報として総務省令で定めるものを保有していない場合又は当該開示関係役務提供者がその保有する当該発信者情報によりイに規定する特定をすることができない場合その旨
⑵ この項の規定による命令(以下この条において「提供命令」といい、前号に係る部分に限る。)により他の開示関係役務提供者の氏名等情報の提供を受けた当該申立人から、当該他の開示関係役務提供者を相手方として当該侵害情報についての発信者情報開示命令の申立てをした旨の書面又は電磁的方法による通知を受けたときは、当該他の開示関係役務提供者に対し、当該開示関係役務提供者が保有する発信者情報を書面又は電磁的方法により提供すること
2~5 (略)


(消去禁止命令)
第16条
1 本案の発信者情報開示命令事件が係属する裁判所は、発信者情報開示命令の申立てに係る侵害情報の発信者を特定することができなくなることを防止するため必要があると認めるときは、当該発信者情報開示命令の申立てをした者の申立てにより、決定で、当該発信者情報開示命令の申立ての相手方である開示関係役務提供者に対し、当該発信者情報開示命令事件(当該発信者情報開示命令事件についての第十四条第一項に規定する決定に対して同項に規定する訴えが提起されたときは、その訴訟)が終了するまでの間、当該開示関係役務提供者が保有する発信者情報(当該発信者情報開示命令の申立てに係るものに限る。)を消去してはならない旨を命ずることができる
2~3 (略)

引用元│総務省「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律の一部を改正する法律 新旧対照表」

非訟手続とは?

✅非訟手続は、訴訟手続に比べて手続が簡易であり、裁判所の裁量権行使の範囲が広い手続です。各法律で、非訟手続となる事件が定められています。具体的には、後見開始の審判、借地条件変更事件、などが非訟手続となります。

非訟手続は、事件類型によって手続が異なる部分がありますが、おおむね以下のような特徴があります。
・訴訟手続と異なり、口頭弁論という審理の方式を経ることなく、原則として審尋という審理の方式が用いられる。
・手続は原則として公開されない。
・事実の認定に際しては、裁判所の職権による調査を行うことができ、裁判も判決ではなく、決定という簡略な方式による。
・裁判に対する不服申立ても、非訟手続では、原則として一度の抗告が許されるのみ。
・一旦なされた裁判を職権で取消又は変更することができる。

改正によって、新たな開示請求手続が新設されましたが、現行の開示請求手続も併存する形になっています(プロバイダ責任制限法5条)ので、どちらの手続を選択することもできます。

また、改正によって、現行の開示請求手続、新たな開示請求手続どちらにおいても、開示請求を受けた事業者が発信者に対して行う意見照会において、発信者が開示に応じない場合には、その理由も併せて照会できるようになりました(同法6条1項)。

ポイント2|開示請求を行うことができる範囲の見直し

今回の改正で、従来、開示請求が可能か否か、判断が分かれていたログイン時のIPアドレスなどについて、開示請求が可能となったようですね。
ヒツジ
ムートン先生
昨今の主要なSNSサービスの中には、投稿時のIPアドレスやタイムスタンプのログを記録・保有せずに、ログイン時情報しか保有していないログイン型サービスが存在します。旧プロバイダ責任制限法の立法時には、ログイン時のIPアドレスなどの開示請求は、必ずしも想定されていなかったので、開示請求の対象となるかについては明確ではありませんでした。

ログイン型サービス上の投稿によって権利侵害を受けたとする者は、発信者を特定するために、コンテンツプロバイダからIPアドレスやタイムスタンプの提供を受ける必要があります。

しかし、ログイン型サービスを提供するコンテンツプロバイダの中には、投稿時のIPアドレスやタイムスタンプを保有せずに、ログイン時のIPアドレスやタイムスタンプ(「ログイン時情報」)しか保有していないものがあります。



しかし、ログイン時情報の開示請求について、裁判例は、個別事情に着目し、請求を認容した例があるものの、請求を棄却した例もあり、開示請求ができるか否かは、個別事情に左右されていました

ログイン型サービスとは?

近年、コンテンツプロバイダが提供するサービスの中には、ユーザーIDやパスワード等の必要事項を入力してアカウントを作成し、その後当該ユーザーIDやパスワードを入力することによって自らのアカウントにログインした状態で様々な投稿を行うことができるものが増加しています。このようなサービスをログイン型サービスと呼びます。

ログイン型サービスの場合、一般に、アカウント取得後、「ログイン →投稿 →ログアウト →ログイン → 投稿 →・・・」)という流れでの利用が想定されますが、この場合、ログイン時の通信、投稿時の通信・・・、 という形で、その都度、通信が行われています。

引用元│総務省「ログイン時情報の取扱いに係る検討について」

現行の開示請求範囲の課題

近年、投稿時の IP アドレス等を記録・保存していないコンテンツプロバイダの出現により、投稿時の IP アドレスから通信経路を辿ることにより発信者を特定することができない場合があるほか、アクセスプロバイダにおいて特定の IP アドレスを割り当てた契約者(発信者)を特定するために接続先 IP アドレス等の付加的な情報を必要とする場合があるなど、現行の省令に定められている発信者情報開示の対象のみでは、発信者を特定することが技術的に困難な場面が増加している。

引用元│総務省「発信者情報開示の在り方に関する研究会 最終とりまとめ(案)」

現行制度における開示請求範囲は、「権利の侵害に係る発信者情報(氏名、住所その他侵害情報の発信者の特定に資する情報であって総務省令で定めるものをいう。)」(旧プロバイダ責任制限法4条1項)です。

具体的には、総務省令である「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律第四条第一項の発信者情報を定める省令」で発信者情報が定められています。

現行の開示請求範囲(発信者情報)

①発信者その他侵害情報の送信に係る者の氏名・名称
②発信者その他侵害情報の送信に係る者の住所
③発信者の電話番号
④発信者の電子メールアドレス
⑤侵害情報に係るIPアドレス及び当該IPアドレスと組み合わされたポート番号
⑥侵害情報に係る携帯電話端末又はPHS端末からのインターネット接続サービス利用者識別符号
⑦侵害情報に係るSIMカード識別番号のうち、当該サービスにより送信されたもの
⑧⑤のIPアドレスにより割り当てられた電気通信設備、⑥の携帯電話端末等からのインターネット接続サービス利用者識別符号に係る携帯電話端末等又は⑦のSIMカード識別番号に係る携帯電話端末等から開示関係役務提供者の用いる特定電気通信設備に侵害情報が送信された年月日及び時刻

今回の改正では、ログイン時情報も開示対象とすることが明確になりました。これにより、ログイン時のIPアドレスなどからログインのための通信経路を辿って発信者を特定することが期待できます。

改正後の開示請求範囲

✅発信者情報のうち、特定発信者情報以外の発信者情報(同法5条1項柱書)

✅特定発信者情報(=ログイン時情報など)(同法5条1項柱書)


*発信者情報:氏名、住所その他侵害情報の発信者の特定に資する情報であって総務省令で定めるもの(同法2条6号)

*特定発信者情報:発信者情報であって、専ら侵害関連通信に係るものとして総務省令で定めるもの(同法5条1項柱書)
→ログイン時情報など

*侵害関連通信:侵害情報の発信者が当該侵害情報の送信に係る特定電気通信役務を利用し、又はその利用を終了するために行った当該特定電気通信役務に係る識別符号…その他の符号の電気通信による送信であって、当該侵害情報の発信者を特定するために必要な範囲内であるものとして総務省令で定めるもの(同法5条3項)
→ログイン時、ログアウト時の通信

ただし、開示を可能とする範囲を広げすぎると、通信の秘密やプライバシーを侵害するおそれが出てくるため、ログイン時情報を開示請求するための要件が付加されて、ログイン時情報については、開示請求できる場合が限定されています(プロバイダ責任制限法5条1項3号)。

発信者情報開示請求の要件(改正後)

①コンテンツプロバイダ・侵害情報の投稿通信を媒介したアクセスプロバイダへの開示請求(プロバイダ責任制限法5条1項)

●特定発信者情報以外の発信者情報
✅侵害情報の流通によって、請求者の権利が侵害されたことが明らか(同法5条1項1号)
✅損害賠償請求の行使その他開示を受けるべき正当な理由がある(同法5条1項2号)

●特定発信者情報
✅侵害情報の流通によって、請求者の権利が侵害されたことが明らか(同法5条1項1号)
✅損害賠償請求の行使その他開示を受けるべき正当な理由がある(同法5条1項2号)
✅(ⅰ)請求対象のプロバイダが特定発信者情報のみしか保有していない、(ⅱ)請求対象のプロバイダが保有している特定発信者情報以外の情報が限定されている、(ⅲ)特定発信者情報の開示がないと発信者を特定できない、いずれかの事情(同法5条1項3号)


②侵害情報の投稿通信以外の、(侵害情報の投稿通信のための)ログイン時の通信などを媒介したアクセスプロバイダなどへの開示請求(同法5条2項)

✅侵害情報の流通によって、請求者の権利が侵害されたことが明らか(同法5条2項1号)
✅損害賠償請求の行使その他開示を受けるべき正当な理由がある(同法5条2項2号)

(発信者情報の開示請求)
第5条
1 特定電気通信による情報の流通によって自己の権利を侵害されたとする者は、当該特定電気通信の用に供される特定電気通信設備を用いる特定電気通信役務提供者に対し、当該特定電気通信役務提供者が保有する当該権利の侵害に係る発信者情報のうち、特定発信者情報(発信者情報であって専ら侵害関連通信に係るものとして総務省令で定めるものをいう。以下この項及び第15条第2項において同じ。)以外の発信者情報については第1号及び第2号のいずれにも該当するとき、特定発信者情報については次の各号のいずれにも該当するときは、それぞれその開示を請求することができる
⑴ 当該開示の請求に係る侵害情報の流通によって当該開示の請求をする者の権利が侵害されたことが明らかであるとき。
⑵ 当該発信者情報が当該開示の請求をする者の損害賠償請求権の行使のために必要である場合その他当該発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があるとき。
⑶ 次のイからハまでのいずれかに該当するとき。
イ 当該特定電気通信役務提供者が当該権利の侵害に係る特定発信者情報以外の発信者 情報を保有していないと認めるとき。
ロ 当該特定電気通信役務提供者が保有する当該権利の侵害に係る特定発信者情報以外 の発信者情報が次に掲げる発信者情報以外の発信者情報であって総務省令で定めるも ののみであると認めるとき。
 ⑴ 当該開示の請求に係る侵害情報の発信者の氏名及び住所
 ⑵ 当該権利の侵害に係る他の開示関係役務提供者を特定するために用いることができ  る発信者情報
ハ 当該開示の請求をする者がこの項の規定により開示を受けた発信者情報(特定発信 者情報を除く。)によっては当該開示の請求に係る侵害情報の発信者を特定すること ができないと認めるとき。
2 特定電気通信による情報の流通によって自己の権利を侵害されたとする者は、次の各号のいずれにも該当するときは、当該特定電気通信に係る侵害関連通信の用に供される電気通信設備を用いて電気通信役務を提供した者(当該特定電気通信に係る前項に規定する特定電気通信役務提供者である者を除く。以下この項において「関連電気通信役務提供者」という。)に対し、当該関連電気通信役務提供者が保有する当該侵害関連通信に係る発信者情報の開示を請求することができる。
⑴ 当該開示の請求に係る侵害情報の流通によって当該開示の請求をする者の権利が侵害されたことが明らかであるとき。
⑵ 当該発信者情報が当該開示の請求をする者の損害賠償請求権の行使のために必要である場合その他当該発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があるとき。
3 前二項に規定する「侵害関連通信」とは、侵害情報の発信者が当該侵害情報の送信に係る特定電気通信役務を利用し、又はその利用を終了するために行った当該特定電気通信役務に係る識別符号(特定電気通信役務提供者が特定電気通信役務の提供に際して当該特定電気通信役務の提供を受けることができる者を他の者と区別して識別するために用いる文字、番号、記号その他の符号をいう。)その他の符号の電気通信による送信であって、当該侵害情報の発信者を特定するために必要な範囲内であるものとして総務省令で定めるものをいう。

引用元│総務省「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律の一部を改正する法律 新旧対照表」

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