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契約書を書くときに気を付けるべき6つのポイント

契約ウォッチ編集部

契約ウォッチ編集部

2020/08/03 (公開:2020/07/28)
この記事のまとめ

契約書を書くときに気を付けるべき6つのポイントを解説

この記事では、契約書作成の初心者の方にむけて、ポイントを分かりやすくご紹介します。 ポイントは、6つです。

ポイント1│取引の目的と背景を理解しよう

ポイント2│契約当事者双方の権利と義務を洗い出してみよう

ポイント3│想定されるトラブルを洗い出し、予防できないかを考えてみよう

ポイント4│法律・判例で、どのような効果となるのかを理解しよう

ポイント5│法令に違反していないかを確認しよう

ポイント6│取引の重要性やパワーバランスをふまえた妥当な内容かを確認しよう


それぞれのポイントを分かりやすく解説します。

契約書の作成を依頼されました。 法務部に配属されたばかりなので、何に気を付けたらよいのか分かりません。
ヒツジ
ムートン先生
契約書の書き方は、どんな契約書であっても共通するポイントがあります。 まずは、このポイントから理解していきましょう! 契約書を作成するときだけでなく、レビューするときにも役立ちます。

契約書とは

契約は、申込みと承諾によって成立します(民法522条1項)。

申込みと承諾
申込みと承諾

契約書とは、契約が締結されたことを証明した文書のことをいいます。 法令に、書面を作成する義務が定められているときは、契約書を作成しなければ、契約自体が無効になってしまうおそれがあります。 他方で、それ以外の契約については、契約書を作成しなくても、契約自体は成立します(民法522条2項)。 これは、契約は、口頭でも契約を成立させることができるからなのです(民法522条2項)。

(契約の成立と方式)
第522条 契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(以下「申込み」という。)に対して相手方が承諾をしたとき に成立する。
2 契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを要しない。

引用元│ 民法 – e-Gov法令検索 – 電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ

ムートン先生
たとえば、スーパーなどでお買い物するときに、いちいち契約書を作成するということはしませんよね

なぜ、契約書を作成する必要があるのか?

契約書を作成しなくても契約は成立するにもかかわらず、多くの企業では、発注書や注文請書といったものも含めて、 実に多くの契約書が作成されています。 法務部では、日々、契約書に目をとおして、リスクがないかを確認したり、必用に応じて契約書を作成したりしています。

なぜ、契約書を作成するのでしょうか??

それは、次のように、契約書には、大きく3つの機能があるからです。

契約書の機能(3つ)

①確認機能

②紛争予防機能

③証拠機能

①確認機能

契約書の作成は、契約内容を理解し、取引するかどうかを熟考できる機会となります。
ビジネスは、利益を得ることが主な目的ですが、利益を得るためには、ときにリスクを負わなければならないことがあります。 取引では、そのようなリスクが潜んでいることがありますので、「この取引にはどんなリスクがあるのか?」 「会社は、このリスクを引き受けても大丈夫なのか?」を慎重に判断することが重要なのです。

ムートン先生
書き起こされた文字を読むと、「この取引をして、本当に大丈夫なのか??」と慎重に考えることができるのです。

②紛争予防機能

また、契約書を作成することで、契約内容が明らかになり、「言った、言わない」という紛争を予防することが できるようになります。 口頭では曖昧にしてしまう事項についても、契約書に記載することで、相手方の認識と相違がないか、 誤解がないかを確認することができます。 その後、相手方との間で、トラブルが発生したときは、契約書に書かれたことを拠り所として、交渉することが可能となります。

契約書に、あらかじめ自社にとって有利な条件を定めておくと、トラブル時の交渉が楽になりそうですね。
ジー

③証拠機能

さらに、契約書は、訴訟において、もっとも重要な証拠となります。 通常、契約書には、署名または押印がなされます。このような署名または押印がなされた契約書は、民事訴訟法上、 「真正に成立したもの」と推定されます(民事訴訟法228条4項)。 そのため、契約書に定められたことが、訴訟で重視されるのです。

【引用】
(文書の成立)
第228条 文書は、その成立が真正であることを証明しなければならない。
2 文書は、その方式及び趣旨により公務員が職務上作成したものと認めるべきときは、真正に成立した公文書と推定する。
3 公文書の成立の真否について疑いがあるときは、裁判所は、職権で、当該官庁又は公署に照会をすることができる。
4 私文書は、本人又はその代理人の署名又は押印があるときは、真正に成立したものと推定する。
5 第二項及び第三項の規定は、外国の官庁又は公署の作成に係るものと認めるべき文書について準用する。

引用元│ 民事訴訟法法 – e-Gov法令検索 – 電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ

ムートン先生
契約書に定めたことと異なることを立証することは、まったく不可能なわけではありません。
しかし、立証のハードルは一般的に高くなります。

契約書を書くときに気を付けるべき6つのポイント

契約書を書くときは、次の6つのポイントに気を付けてみることをおすすめします。 これらのポイントは、契約書をイチから作成するときは、もちろん、レビューするときの手順にもあてはまります。

契約書を書くときに気をつけるポイント(6つ)

ポイント1│取引の目的と背景を理解しよう


ポイント2│契約当事者双方の権利と義務を洗い出してみよう


ポイント3│想定されるトラブルを洗い出し、予防できないかを考えてみよう


ポイント4│法律・判例で、どのような効果となるのかを理解しよう


ポイント5│法令に違反していないかを確認しよう


ポイント6│取引の重要性やパワーバランスをふまえた妥当な内容かを確認しよう

以下、それぞれ解説します。


ポイント1│取引の目的と背景を理解しよう

まず、取引の目的や背景事情を理解することが重要です。

事業部門からの依頼を受ける際、取引の目的や背景もあわせて説明されることもありますが、 とくに詳しい説明もなく、ただ、「契約書を作成してください」と言われることもあります。 そんなときは、 「なぜ、この取引をしたいのか?この取引をするに至った経緯はどんなものか?」 といったことを聞き出してみましょう。 なぜなら、そうした取引の目的や背景によって、自社にとって、勝ち取るべき事項・妥協してはいけない事項が 変わってくるからです。

最初のうちは、取引の目的と背景を理解したら、次の事項について、それぞれ整理してみるとよいでしょう。

必ず勝ち取るべき事項

勝ち取ることが望ましい事項

自社が妥協してよい事項

たとえば、こんな感じです。

【法務部員(ひつじ)と事業部(ねずみ)のやりとり】

法務さん、小売店を営んでいるお客さんに、タブレット端末を貸してあげようと思うんだけど、 契約書を作成してくれない??
ネズミ
ヒツジ
わかりました。タブレット端末を貸して、どうされるのですか?
よくぞ聞いてくれました!
実は、まだ社外秘なのですが、タブレット端末を使った新サービスの立ち上げを検討しているんです。 そこで、お客さんから、配布したタブレット端末の利用状況を報告していただき、検証するのです。
ネズミ
ヒツジ
となると‥検証に協力してもらうことが、 この取引で必ず勝ち取るべき条件になりそうね。 しかも、社外秘であるようだから、守秘義務を課しておくことも重要になりそう・・・

このように、取引の目的や背景事情を聞き出したことで、必ず勝ち取るべき事項が明らかになりましたね。 すなわち、相手方には「検証に協力してもらうこと」「新サービスと検証の存在を秘密にすること」を義務づける必要があるのです。

こんな調子でヒアリングを進めて、取引について、 自分の頭の中でありありと思い描くことができるようになるまで聞き出すことが重要なのです。


ポイント2│契約当事者双方の権利と義務を洗い出してみよう

次に、自社と相手方に、それぞれ、どんな権利と義務があるのかを洗い出してみましょう。

冒頭でご説明したように、契約書には、後から「言った言わない」といった紛争を予防する機能があります。 紛争は、相互の権利義務について認識が一致していないときに生じやすいため、 お互いの権利義務を正確に契約書に記載するということが重要になります。

たとえば、先ほどのタブレット端末の例で紛争になりそうな事態を想像してみましょう。

【事業部(ねずみ)と相手方(おおかみ)との紛争の例】

タブレット端末が壊れてしまいました!
壊れたままお返しいたします!
オオカミ
ネズミ
タブレット端末を貸すときに、壊したら、あなたの方で、修理する約束だったでしょう?
いいや、そんな話は聞いてませんよ。
「修理費用は負担してくれる」って、あなたの会社の営業マンが言ってましたよね?
オオカミ
ネズミ
そんなぁ!法務部さんにも相談したのに……

このように、口頭のみの約束ではトラブルの際に交渉が思いどおりに進みません。 このような事態とならないように、あらかじめ、お互いの権利と義務を洗い出し、契約書に定めておくのです。

権利義務を洗い出す方法として、次のように当事者関係図でまとめる方法がおすすめです。

【当事者関係図】

当事者関係図
当事者関係図

依頼者から聞き出したことが整理されますし、依頼者の方に、これを共有することで、 自分の理解に誤解がないかを確認することもできます。 その際、契約当事者以外の第三者も念頭においておくとよいでしょう。 それらの第三者に損害が生じた場合の責任などを検討する際に役に立ちます

さらに、次のような時系列表を作成してみると、納期やお互いの役割分担が明確になります。

日付 内容
2020年8月31日 自社の取引先から、タブレット端末を購入する
2020年9月1日 自社から、相手方に、タブレット端末を郵送で送付する
2020年9月1日~ 相手方が、タブレット端末を利用し、利用状況の検証を開始
2020年10月1日 相手方から、利用状況を報告してもらう(1回目)
2020年11月1日 相手方から、利用状況を報告してもらう(2回目)
2020年12月1日 相手方から、利用状況を報告してもらう(3回目)
2020年12月2日~同月30日 相手方から、タブレット端末を郵送で返却してもらう
2021年2月1日 自社にて、検証状況をふまえ検討
2021年8月31日 自社の取引先から購入したタブレット端末の保証期間の終了

ポイント3│想定されるトラブルを洗い出し、予防できないかを考えてみよう

権利義務の洗い出しがおわったら、想定されるトラブルを洗い出してみましょう。 それらのトラブルが現実的である場合や、自社にとって不利益となる場合には、 契約書にあらかじめ防御策を記載しておくようにしましょう。 想定されるトラブルを洗い出すためには、次のような視点で考えてみるとよいでしょう。

トラブルを洗い出すための視点

①時系列で考えてみる

・取引の継続中に、起こり得るトラブルはないか?
・取引が終了した後に、起こり得るトラブルはないか?

②契約当事者かそれ以外かで考えてみる

・契約の相手方との間で起こり得るトラブルはないか?
・第三者との間で起こり得るトラブルはないか?

③損害の性質ごとに考えてみる

・物損が発生する可能性はないか?
・生命、身体への危険はないか?
・営業利益などの逸失利益が失われるおそれはないか?

契約書の作成・レビューを依頼した事業部の方にも聞いてみると、すごく参考になることがありますよ。 また、他の法務部のメンバーに相談すると、過去に問題になった事例などを共有してもらえることもあるので、おすすめです。

ポイント4│法律・判例で、どのような効果となるのかを理解しよう

ここまできたら、ようやく契約書を書き起こす作業にうつります。

契約書に定めなかった場合は、法律の定めが適用されます。 契約書に定めた場合は、基本的には、契約書の定めが適用されます。 もっとも、契約書に定めがあった場合であっても、法律の強行法規(契約で変更できないルール)に反する場合は、 法律の定めが適用されます。

法律にも定めがなかったときは、過去の判例が解決の指針となることがあります。 裁判官は、過去の判例に拘束されるものではありませんが、類似の案件について、まったく異なる判断がなされることは、 公平性に欠けますので、多くは、類似の案件について、過去の判例が踏襲される判断がなされるのです。

当事者関係図
当事者関係図

そのため、契約書の条文は、次のいずれであるかによって、その重要性や意味合いが異なります。

・法律の定めを確認的に定めるもの
・法律の定めを修正するもの
・過去の判例で解釈されたもの

契約書を作成するときは、これを定めなかったときに法律ではどうなるのか?といった点を理解しておくと、 契約書に必ず記載すべき条文を特定することができます。 これにより、たとえば、比較的、簡易な契約を締結するときは、法律に定めのない事項に限定して、 ライトな契約書を作成することができるようになります。

「ポイント6│取引の重要性やパワーバランスをふまえた妥当な内容かを確認しよう」 のとおり、相手方とのパワーバランス上、あまり契約書に細かく記載すると煙たがられるような取引で役に立つことでしょう。

ポイント5│法令に違反していないかを確認しよう

契約内容が、法令に違反していないかどうかは、法務としては、必ず確認しなければならないことです。
しかしながら、世の中には、数えきれないほどの法令があるため、法令違反を発見することは、並大抵のことではありません。 そこで、法令違反を発見するために、次のような観点で確認することをおすすめします。

① 書面の作成が、法令で義務付けられているか?

② 契約書に定めるべき事項が、法令に定められているか?

③ その他、法令で規制されていることはないか?

いずれも、関連する法令が判明してしまえば、条文を参照することで解決できます。 また、関係省庁のサイトに、分かりやすいパンフレットなどを用意していることがあります。 それらを参照するのもよいでしょう。


ポイント6│取引の重要性やパワーバランスをふまえた妥当な内容かを確認しよう

最後に、この取引の重要性や相手方とのパワーバランスをふまえて妥当な内容であるかを確認します。 このような事項をふまえて、契約で定めるべき条項かどうかを精査するのです。

これは、冒頭で解説した契約書の機能にてらすと、必ずしもやらなければならない作業ではありません。この作業をしたからといって、紛争が減るわけでも、訴訟で有利になるわけでもないからです。 ですが、この工程を経ることで、契約交渉が格段に早く進むことがあります。 もちろん、取り扱っている商品・サービスの種別や業界によって、企業ごとに求められるスピード感は異なってくることと思います。 多くのビジネスでは、IT化に伴いスピード感をもって決断・交渉することが重要になっています。



一般的な契約書の全体構成とチェックポイント

一般的な契約書の全体構成と確認すべきポイントをご紹介します。

タイトル

冒頭に、「●●契約」といったタイトルをつけます。 タイトルの付け方に決まりはなく、いかなるタイトルにしようとも、契約の締結に影響を及ぼすものではありません。 たとえば、「契約」ではなく「覚書」「確認書」といったタイトルであっても、権利義務を発生させる内容となっていれば、契約書として契約の効力を生じるものとなります。

契約書のタイトルは、締結日と締結相手と紐づけることで、契約を特定することができます。 たとえば、契約内容を変更・解除するときには、どの契約について変更・解除するのかを明らかにする必要があります。その際に、「2020年4月1日に、●●株式会社と締結した売買契約」といった方式で契約を特定することができるのです。

そのため、タイトルは、その契約内容を端的にあらわす分かりやすいものとするのがよいでしょう。


前文

誰と誰との間で、どのような契約を締結するのかを記載します。 これに加えて、契約の目的を明らかにするために、目的を記載することもあります。 たとえば、次のような記載例となります。

記載例

(前文)
株式会社●●(以下「甲」という。)と株式会社●●(以下「乙」という。)は、甲が乙に対して、顧客を紹介し、 もって乙の販売活動の促進を図ることを目的として、以下のとおり顧客紹介契約(以下「本契約」という。)を 締結する


取引・権利義務の内容

取引の内容と、相互の権利義務の内容を正確に記載します。モノやサービスの取引であれば、対象となる目的物やサービス(業務)の内容を、できる限り特定して記載します。 また、報酬や支払い条件を明らかにすることも重要です。 たとえば、次のような記載例となります。

記載例

(顧客の紹介)
1. 甲は、顧客の名称、所在地、代表者及び担当者の氏名、連絡先を、乙に対して通知するものとする。
2. 甲は、本契約の目的の範囲内で、乙の商標及び社名を使用することができるものとする。

(紹介手数料)
乙は、甲が前条に基づき乙に紹介した顧客との間で契約を締結した場合、、紹介手数料として、次条に定める額 を支払う。


一般条項

解除や損害賠償など、契約一般に定められる条項を記載します。 法令に規制がない限りは、これらは必ず記載しなければならないものではありませんが、紛争を予防する観点から 定めておくと有益な事項となります。一般条項には、次のようなものがあります。

主な一般条項

守秘義務に関する条項

個人情報の取り扱いに関する条項

譲渡禁止に関する条項

期限の利益喪失条項

不可抗力条項

存続条項

通知義務に関する条項

契約期間に関する条項

合意管轄・準拠法に関する条項


後文

一般的には、契約書を作成する部数と契約書の所持者を記載します。 紛争に発展し訴訟において、契約書が証拠として提出される可能性が高くなります。その際、契約書を何部作成したのか、誰が原本を所持しているのかといった点が重要となることがあるため、このような記載をするのが通常です。

記載例

(後文)
本契約の成立を証するため、本書2通を作成し、本契約当事者双方署名又は記名押印の上各1通を保有する。

最近では、電子契約を採用するケースも増えています。 その場合は、電子契約書ファイルの保管方法と原本の考え方について記載するとよいでしょう。

記載例

(後文)
本契約の締結を証するため、本電子契約書ファイルを作成し、それぞれ電子署名を行った上で保管する。 なお、本契約においては、電子データである本電子契約書ファイルを原本とし、同ファイルを印刷した文書はその写しとする。

なお、契約書を作成する部数と契約書の所持者を定めることは必須ではありません。また、契約書のどこに定めても問題ありません。一般的には後文に定められていますが、契約書の前文に記載されていることもあります。
お好きな記載方法で定めていただいて問題ありません。


契約書の作成日

契約書が作成された日を記載します。厳密には、署名押印を行った日と考えられます。 そのため、企業によっては、署名捺印・記名押印をするときに、あわせて日付を記入する運用をとっている場合があります。

もっとも、契約書の作成日を記載する必要があるのは、後日、契約を特定するためです。 すなわち、証拠として提出したり、後から契約を変更したりするときに、どの契約を指すものであるかを示すため、 契約書の作成日・当事者名・タイトルなどを用いて、契約を特定します。

同じ時期に、同じ当事者間で、同じタイトルの契約書を締結することは稀であることから、 およそ合意がなされる日をあらかじめ印字したうえで、署名捺印・記名押印する運用をとっている例も多くあります。


当事者の署名捺印・記名押印

契約書には、契約の当事者が、署名捺印または記名押印をします。 たとえば、このような記載です。

当事者関係図
当事者関係図

※注意│署名・捺印押印は本物ではありません



署名・記名とは?

それぞれ次のように区別します。

「署名」│手書きで名前を書くこと

「記名」│手書き以外で名前を書くこと

よく企業で使われる社長さんのゴム印は、「記名」ですね。 企業間で取引する場合は、署名欄には、法人名に加えて、役職ある方の氏名とその肩書を記載することが通常です。

なぜ、法人名だけではなく、役職者の氏名と肩書も記載するのでしょうか?
ヒツジ
ムートン先生
それは、法人は実態がない存在なので、契約を締結するという行為ができないからです

法人が契約を締結することができるのは、その法人において契約締結権限をもっている人(自然人)が、 法人に代わって契約を締結しているからなのです。 そのため、企業間の取引では、法人にいわば代理人である、契約締結権限がある人を記載することで、 確実に契約が締結されるようにしているのです。 企業において、誰が契約締結権をもっているのかは、社内規程で定められていることが通常です。

 

押印・捺印とは?

押印・捺印とは、印鑑(ハンコ)をおすことをいいます。 署名に対して押すことを「捺印」、記名に対して押すことを「押印」というように使い分ける方もいます。 基本的には同じ意味となります。 押印・捺印で用いる印鑑は、実印でも認印でもかまいせん。一般的には、重要な書類には、実印を使用します。



まとめ

この記事では、契約書の書き方を解説しました。 その後、製本・署名・捺印といった工程をへて、契約書が出来上がります。作成方法ついては、またの機会に解説いたしますね。


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