【2024年10月施行】景品表示法改正とは?
確約手続きの導入・課徴金制度の見直し・
罰則規定の拡充などを分かりやすく解説!
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- この記事のまとめ
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2023年5月10日、「不当景品類及び不当表示防止法の一部を改正する法律案」が国会で可決されました。
改正景品表示法(「不当景品類及び不当表示防止法」)は、2024年10月1日から施行されます。今回の改正では、事業者の自主的な取り組みの促進、違反行為に対する抑止力の強化等を目的として、以下のような事項について整備されました。
✅ 確約手続きの導入
✅ 課徴金制度における返金措置の弾力化
✅ 課徴金制度の見直し
✅ 罰則規定の拡充
✅ 国際化の進展への対応
✅ 適格消費者団体による開示要請規定の導入この記事では、2023年に成立した景品表示法改正の概要について、分かりやすく解説します。
※この記事は、2023年6月8日に執筆され、同時点の法令等に基づいています。(2024年6月7日追記)
※この記事では、法令名等を次のように記載しています。
- 改正景品表示法・景表法…2023年5月17日公布の「不当景品類及び不当表示防止法の一部を改正する法律」による改正後の不当景品類及び不当表示防止法
- 景品表示法・景表法…2023年5月17日公布の「不当景品類及び不当表示防止法の一部を改正する法律」による改正前の不当景品類及び不当表示防止法
- 独禁法…私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律
目次
景品表示法(景表法)とは
景品表示法とは、正式名称を「不当景品類及び不当表示防止法」といいます。
正式名称の通り、過大な景品類を提供することや、商品やサービスの品質、内容、価格などを偽って表示を行うことを規制することにより、消費者が自主的かつ合理的に商品やサービスの選択を行える環境を確保し、消費者の利益を保護することを目的としています。
2023年景品表示法改正の概要
2023年5月10日、「不当景品類及び不当表示防止法の一部を改正する法律案」が国会で可決されました。
本改正は、商品またはサービスの取引に関する表示を巡る状況に鑑み、事業者の自主的な取り組みの促進、違反行為に対する抑止力の強化等を講ずることで、消費者の利益の一層の保護を図るものとされています。
主な改正事項は、
① 事業者の自主的な取り組みの促進
② 違反行為に対する抑止力の強化
③ 円滑な法執行の実現に向けた各規定の整備等
の三つの観点から整理することができます。
①事業者の自主的な取り組みの促進
優良誤認表示等の疑いのある表示等をした事業者が是正措置計画を申請し、内閣総理大臣から認定を受けたときは、当該行為について、措置命令及び課徴金納付命令の適用を受けないこととすることで迅速に問題を改善する、確約手続きが導入されました。
また、課徴金制度における返金措置が弾力化され、特定の消費者へ一定の返金を行った場合に課徴金額から当該金額が減額される返金措置に関して、返金方法として金銭による返金に加えて第三者型前払式支払手段(いわゆる電子マネー等)が許容されることとなりました。
②違反行為に対する抑止力の強化
課徴金制度が見直され、課徴金の計算の基礎となるべき事実を把握することができない期間における売上額を推計することができる規定が整備されるとともに、違反行為から遡り10年以内に課徴金納付命令を受けたことがある事業者に対し、課徴金の額を加算(1.5倍)する規定が新設されました。
また、罰則規定が拡充され、優良誤認表示・有利誤認表示に対し、直罰(100万円以下の罰金)が新設されました。
③円滑な法執行の実現に向けた各規定の整備等
措置命令等における送達制度の整備・拡充、および外国執行当局に対する情報提供制度の創設がなされ、国際化の進展への対応が進められました。
また、適格消費者団体が、一定の場合に、事業者に対し、当該事業者による表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の開示を要請することができるとともに、事業者は当該要請に応ずる努力義務を負う旨の規定が新設されました。
改正景品表示法の公布日・施行日
景品表示法改正の根拠となる法令は、「不当景品類及び不当表示防止法の一部を改正する法律」(令和5年法律第29号)です。公布日・施行日は以下のとおりです。
- 公布日・施行日
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公布日:2023年5月17日
施行日:2024年10月1日
※公示事項の閲覧・掲示に関する内容は公布日から3年以内
以下では、改正事項について、個別に解説します。












