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著作権法とは? 基本を分かりやすく解説!

渡邉遼太郎弁護士

渡邉遼太郎弁護士

2022/09/20 (公開:2022/09/15)

この記事を書いた人

渡邉遼太郎弁護士

弁護士 渡邉 遼太郎

東京八丁堀法律事務所

2015年弁護士登録(第二東京弁護士会所属)。経済産業省知的財産政策室や同省新規事業創造推進室での勤務経験を活かし、知的財産関連法務、データ・AI関連法務、スタートアップ・新規事業支援等に従事している。

この記事のまとめ

著作権法は、著作物を創作した者がもつ権利を保護するとともに、著作物の公正な利用を確保することで、文化の発展に貢献することを目的とする法律です。

主に、
✅著作者にはどのような権利が与えられるか
✅著作権等の権利が制限される場合はどのようなときか
✅著作権等が侵害された場合のルール
などについて定められています。

この記事では、著作権法の知識がない方にも基本から分かりやすく解説します。

著作権法とは

著作権法とは、著作物について、著作物を創作した者(以下「著作者」)と利用したい者との関係を調整するために定められた法律です。

著作者は、著作物を創作したときから自動で著作権を取得でき(これを無方式主義といいます)、著作物の利用をコントロールすることができます。一方、知的財産法の仲間である特許法などは、権利を取得するには、特許庁の審査にパスすることが必要であり、この点が著作権法と異なります。

著作者に認められている権利は、以下のとおり、大きく2つに分類できます。

・著作者人格権…著作者の人格的な利益を保護するもの
  ├①公表権
  ├②氏名表示権
  └③同一性保持権

・著作権(著作財産権)…著作者の財産的な利益を保護するもの
  ├①複製権
  ├②上演権・演奏権
  ├③上映権
  ├④公衆送信権・公衆伝達権
  ├⑤口述権
  ├⑥展示権
  ├⑦頒布権
  ├⑧譲渡権
  ├⑨貸与権
  ├⑩翻訳権・翻案権等
  └⑪二次的著作物の利用に関する原著作者の権利

著作権法の目的

著作権法の目的は、著作者がもつ権利を保護するとともに、著作物の公正な利用を確保することで、文化の発展に貢献することです(著作権法1条)。

自分が創作したものについて、他人が勝手に利用できる状態になっていると、創作者の利益が侵害され、創作意欲が失われてしまいます。

漫画の海賊版サイトを例に考えてみましょう。海賊版サイトが自由に許される世界では、漫画家は自分の漫画を有料で販売し、海賊版サイトでは無料で読めるという状態になります。こうした場合、多くの人は、無料で読める海賊版サイトを利用するため、創作者である漫画家には利益が入らないことになります。その結果、漫画家は「書いても無駄だ」と創作意欲を失い、文化も発展しなくなってしまいます。

著作権法は、こういった事態に陥ることの防止を目的の一つとしているのです。


著作権法の保護対象となる「著作物」とは

まず、著作権法の保護の対象となる「著作物」について説明します。

著作物の要件

著作物とは、「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」をいいます。(著作権法2条1項1号)

①思想又は感情を含むこと
②創作したものであること
③表現したものであること
④文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものであること

の4つを満たすことが著作物の要件です。

著作権は、著作物が創作された時点で自動的に発生します(著作権法17条2項、51条)。以下、各要件について説明します。

①思想又は感情

まず、著作物といえるためには、著作者の何らかの「思想又は感情」が含まれている必要があります。「思想又は感情」は、表現者の何らかの考えや気持ちが表れていれば足りると考えられています。

例えば、子どもが描いたイラストなどでも、思想又は感情が含まれていると認められるとされており、この要件のハードルは非常に低いです。

一方で、単なるデータ(例:東京タワーの高さは、「333メートル」です)は本要件を満たさないため著作物にあたりません。最近では「AIが創作した物に著作権はあるのか?」と問題となることも多いですが、本要件を満たさないため、著作物に該当しないと考えられています。

②創作したもの

著作物と認められるためには、創作性が必要です。

創作性については、著作者の何らかの個性が表現されていれば足りると考えられており、誰にも思いつかないような高度な創作性が求められるわけではありません。そのため、子どもが描いたイラストなどにも、創作性は認められます。

一方で、他人の著作物を模倣しただけの場合や、誰が表現しても同じ表現となるありふれた表現(例:「いつもお世話になっております」などのあいさつ)については創作性が認められません。

③表現したもの

著作物と認められるためには、表現したものであることも必要です。

例えば、「○○のイラストを描きたい」「○○の小説を書く」というように、頭の中にあるアイデアは、表現したものに該当しないため、著作物とは認められません。それらを何らかの形で表現してはじめて著作物となります。

④文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの

著作物と認められるためには、文芸・学術・美術・音楽の範囲に属することが必要です。

もっとも、厳密にこれら4つのいずれの分野に属するかを特定する必要はなく、広い意味で、文化的所産にあたればよいと考えられています。一方で、工業製品などの産業的所産については、特許法や意匠法等が保護していますので、著作権法で保護される著作物にはあたりません。

著作物の種類

著作権法10条1項各号では、以下の種類の著作物が例示されています。

  著作物の種類
言語の著作物(1号) 小説、論文
音楽の著作物(2号) 楽曲、楽曲を伴う歌詞
舞踊又は無言劇の著作物(3号) 日本舞踊、バレエ
美術の著作物(4号) 絵画、彫刻
建築の著作物(5号) 東京タワー
図形の著作物(6号) 地図、図面
映画の著作物(7号) 劇場用映画、アニメ
写真の著作物(8号) 風景写真、肖像写真
プログラムの著作物(9号) コンピューター・プログラム

また、著作権法では、その他特殊な著作物として以下の著作物も規定されています。

  著作物の種類 説明
二次的著作物(著作権法2条1項11号) ・著作物を翻訳・編曲・変形・脚色・映画化その他翻案することにより創作した著作物
例:漫画の映画化、小説の翻訳本、アニメキャラのぬいぐるみ
編集著作物(著作権法12条) ・編集物でその素材の選択又は配列によって創作性を有するもの
例:百科事典、新聞紙面の構成、ウェブサイトのデザイン
データベースの著作物(著作権法12条の2) ・データベースでその情報の選択又は体系的な構成によって創作性を有するもの
例:顧客データベース、文献データベース

著作者とは

次に、著作者の定義について説明します。

著作者

著作者とは「著作物を創作する者」をいいます(著作権法2条1項2号)。例えば、単なる補助者や資金の提供者、アイデアを提供したに過ぎない者、命令をしたに過ぎない者は著作者にはあたりません。イラストならイラストを描いた人(=表現した本人)のみが著作者となります。

共同著作

2人以上の者が共同して創作した著作物で、その各人がどこを創作したかを分離して個別的に利用することができないものを「共同著作物」といいます(著作権法2条1項12号)。

例えば、2人で執筆した小説などは共同著作物に該当します。一方で、2人で執筆していても、例えば、前編は○○さんが執筆し、後編は××さんが執筆したというケースでは、誰がどこを書いたのか明確に分離して利用できるため、共同著作物に該当しません。

共同著作物については、著作物に係る権利が2人以上で共有されますので、著作物の利用にあたり制限が生じます(著作権法64条、65条)。

職務著作

職務著作とは、会社の命令に基づき、従業員が職務上作成する著作物のことです。

創作したのは従業員であっても、会社名義で公表する場合、著作者は、契約などで定めがない限り、その会社となります。(著作権法15条)。

著作物を創作した者が著作者となることが原則ですが(著作権法2条1項2号)、会社内では日々従業員により多くの著作物が作成されるところ、これらの著作物を会社が利用しようとする際に常に従業員の許諾を必要とすることは煩雑です。そのため、一定の要件を満たした著作物については、職務著作として会社が著作者と認められます。

映画の著作物

一般的に、映画を創作する際は、監督・演者・美術担当・撮影担当など、非常に多くの人間がかかわります。このように多くの人がかかわる映画においては、「誰が著作者となるか」が問題となります。

そこで、著作権法は、映画の著作者は、制作・監督等を担当して映画の著作物の全体的形成に創作的に貢献した者であると定めています(著作権法16条)。


著作者人格権とは

次に、著作者が有する権利の一つである著作者人格権について説明します。

著作者人格権とは、著作者の人格的利益を保護するための権利です。主に

①公表権
②氏名表示権
③同一性保持権

が規定されています。

また、名誉又は声望を害する方法での利用に対する保護と、著作者の死後における人格的利益の保護についてもここで説明します。

①公表権

公表権は、著作物でまだ公表されていないもの(その同意を得ないで公表されたものを含みます)を公表する権利です(著作権法18条)。

著作者は、著作物を公表するかしないかを自分で決定することができます。

②氏名表示権

氏名表示権(著作権法19条)は、自分の著作物に、著作者名を表示するかしないか、表示するとしてどのような著作者名を表示するかを決定できる権利です。

著作物を公表する場合、本名をさらさずに、ペンネームでもよいというわけです。

なお、他人の著作物を利用する者は、その著作物につき既に表示されている著作者名に従って著作者名を表示する必要があります(著作権法19条2項)。ただし、一定の場合には著作者名の表示を省略することもできます(同条3項)。

③同一性保持権

同一性保持権(著作権法20条)は、自分の著作物やその題号(タイトル)の同一性を保持し、勝手にこれらを変更したり改変したりされない権利です。

例えば、昨今では紙の本を出版し、電子書籍化するといったことも頻繁に行われています。電子書籍化する際、出版社の独断で、タイトルを変更したり、書籍の中身を変更したりする場合は、同一性保持権の侵害になります。

一方、一定の場合は、同一性保持権が及ばないとされています(著作権法20条2項各号)。

代表例としては、教育に使用される場合が挙げられます。

国語の教科書などでは、他者の小説などが掲載されます。原文では、漢字を用いていますが、小学校1年生向けの教科書では、漢字が多いと学習に支障がでてしまいます。そこで、また習っていない漢字などを平仮名にする変更を行いますが、これらの行為は同一性保持権の侵害にはなりません。

名誉又は声望を害する方法での利用

以上の著作者人格権を侵害しない場合でも、「著作者の名誉又は声望を害する方法によりその著作物を利用する行為」は、著作者人格権を侵害する行為とみなされます(著作権法113条11項)。

例えば、写真家が撮影した夜景の写真を、アダルトサイトのトップページに無断で使用するといった場合が該当します。無断利用なので、著作権侵害になるのは当然ですが、同時に、「名誉又は声望を害する方法での利用」にも該当するので、訴訟になった際、損害賠償額が増えるなどの可能性があります。

著作者の死後における人格的利益の保護

著作者人格権は、著作者が死亡すると消滅します。しかし、著作権法上、著作者が存在しなくなった後も、その著作者人格権の侵害となるべき行為をしてはならないとされています(著作権法60条)。


著作権とは

著作者人格権に加え、著作者(著作権者)に認められるもう一つの権利が著作権です。

著作権とは、著作者の財産的利益を保護するための権利であり、この後説明する各権利の総称です。

著作権(著作財産権)の種類

著作権法では、著作者に以下の著作権(著作財産権)が認められており、以下の権利を侵害する行為を著作者に無断で行うことは禁止されています。一方で、例えば、絵画を鑑賞するなど著作権として規定されていない行為は、著作者でない者も自由に行うことができます。

  著作権(著作財産権)の種類 内容
複製権(著作権法21条) ・複製とは印刷、写真、複写、録音、録画その他の方法により有形的に再製することをいいます(著作権法2条1項15号柱書)。
 複製の例:漫画の出版(原稿を複製し印刷している)
上演権・演奏権(著作権法22条) ・上演・演奏とは著作物を演じることをいいます(著作権法2条1項16号)。
・音楽の著作物の場合が演奏、それ以外の著作物である場合が上演です。
・公衆に直接見せ・聞かせることを目的とする場合に権利の対象となります。
 上演の例:小説の舞台化
 演奏の例:楽曲をライブハウスで歌う
上映権(著作権法22条の2) ・上映とは著作物を映写幕その他の物に映写することをいいます(著作権法2条1項17号)。
・公に行う場合に権利の対象となります。
 上映の例:市販のDVDをカフェなどで流す
公衆送信権・公衆伝達権(著作権法23条) ・公衆送信とは公衆によって直接受信されることを目的に無線通信・有線電気通信の送信を行うことをいいます(著作権法2条1項7号の2)。
・公衆送信には、放送(著作権法2条1項8号)、有線放送(同項9号の2)、自動公衆送信(同項9号の4)があります。
・公衆伝達とは公衆送信される著作物を、受信装置を使って公に伝達することをいいます。
 公衆送信の例:テレビやラジオで、映画を流す
 公衆伝達の例:ライブ配信で、新聞記事を映し配信する
口述権(著作権法24条) ・口述とは朗読その他の方法により著作物を口頭で伝達することをいいます(著作権法2条1項18号)。
・言語の著作物に認められる権利です。
・公に行う場合に権利の対象となります。
 口述の例:詩をイベントで朗読する
展示権(著作権法25条) ・展示とは有体物の占有を移転することなく著作物への視覚的なアクセスを可能とすることをいいます。
・ⅰ美術の著作物、ⅱ未発行の写真の著作物について認められる権利です。
・原作品により公に展示する場合に権利の対象となります。
 展示の例:原画展を行う
頒布権(著作権法26条) ・映画の著作物をその複製物により頒布し、映画の著作物で複製されている著作物を当該映画の著作物の複製物により頒布する権利です。
・頒布とは有償・無償を問わず、複製物を公衆に譲渡・貸与することをいい、映画の著作物や映画の著作物で複製されている著作物については、公衆への提示を目的に当該映画の著作物の複製物を譲渡・貸与することを含みます(著作権法2条1項19号)。
 頒布の例:映画のBDを販売する
譲渡権(著作権法26条の2) ・譲渡とは著作物そのものと著作物を所有する権利の両者を移転することをいいます。
・映画の著作物を除く著作物に認められる権利です。
・原作品・複製物により公衆に対して譲渡される場合に権利の対象となります。
 譲渡の例:絵画を販売する
貸与権(著作権法26条の3) ・貸与とは著作物の所有権は著作者においたまま、著作物を貸すことをいいます。
・映画の著作物を除く著作物に認められる権利です。
・複製物により公衆に対してされる場合に権利の対象となります。
 貸与の例:書籍を貸し出す
翻訳権・翻案権等(著作権法27条) ・著作物を翻訳・編曲・変形・翻案し二次的著作物を創作する権利です。
 翻案の例:小説を映画化する
二次的著作物の利用に関する原著作者の権利(著作権法28条) ・自分の著作物を基に創作された二次的著作物(例:漫画原作の映画)を第三者が利用する場合の権利です。
・二次的著作物のもともとの著作物の著作者は、二次的著作物の利用に関し、二次的著作物の著作者が有するのと同一の種類の権利を有します。

著作権の制限

著作者は、以上のとおり著作物について各著作権を有しますが、「著作権法の目的」でも説明したように、著作権法は著作者の権利を保護するのみならず、著作物の公正な利用にも配慮をしていますので、一定の場合には、著作権が制限されます。

以下、一般的な企業を想定して、主な著作権の制限規定について説明します。

  制限規定の種類 内容
私的使用のための複製(著作権法30条) ・著作物を私的使用のために複製する場合は、著作者の許諾を得る必要がありません。
付随対象著作物の利用(写り込み)(著作権法30条の2) ・写真撮影等を行う際に、撮影対象でない著作物が写り込んでも、基本的に著作権の侵害になりません。
検討の過程における利用(著作権法30条の3) ・著作権者の許諾を得て著作物を利用しようとする場合(例:自社商品とキャラクターのコラボ企画を検討する場合)に、その検討の過程で著作物を使用しても著作権の侵害になりません。
非享受目的利用(著作権法30条の4) ・著作物を自ら享受し・他人に享受させることを目的としない場合は、著作物を利用しても著作権の侵害になりません。
・例えば、技術の開発や実用化のための試験をする場合(1号)や情報解析に使用する場合(2号)などが該当します。
引用(著作権法32条) ・著作物を正当な範囲内で引用する場合は、著作権の侵害になりません。
営利を目的としない上演等(著作権法38条) ・公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆等から料金を受けない場合には、公に上演・演奏・上映・口述することができます。
美術の著作物等の原作品の所有者による展示(著作権法45条) ・美術・写真の著作物の原作品の所有者等は、これらの原作品を公に展示することができます。
公開の美術の著作物等の利用(著作権法46条) ・建築物や公園にある銅像などの、公開された美術の著作物については、写真撮影したり、テレビ放送したりすることができます。
プログラムの著作物の複製物の所有者による複製等(著作権法47条の3) ・プログラムの所有者が、バックアップやプログラムの修正等を行う場合は、プログラムを複製などしても著作権の侵害になりません。
電子計算機における著作物の利用に付随する利用等(著作権法47条の4) ・コンピューターを円滑に利用することを目的とする場合に著作物を利用しても、著作権の侵害になりません。
電子計算機による情報処理及びその結果の提供に付随する軽微利用等(著作権法47条の5) ・コンピューター等を用いて、所在検索サービスや情報解析・結果提供サービスを提供する場合、著作物を軽微な範囲で利用できます。

なお、上記の制限規定が適用される場合でも、著作者の人格的利益を保護する著作者人格権は制限されないことに注意が必要です(著作権法50条)。

保護期間

著作権は、原則として著作者の死後70年間存続します(著作権法51条)。

ただしいくつか例外もありますので、注意が必要です(著作権法52条以下)。


著作隣接権とは

著作隣接権とは、著作物などの情報の伝達に貢献した者に与えられる権利です。

著作者にはならないものの、著作物の伝達に重要な役割を果たした者についても、一定の権利を付与し保護すべきであるという考えから、著作隣接権が設定されています。

著作権法上、著作隣接権として保護されるのは、

①実演家(例:俳優・歌手)
②レコード製作者(例:スタジオや歌手などを手配して、原盤制作を行った会社)
③放送事業者(例:フジテレビなどの民放テレビ会社)
④有線放送事業者(例:ケーブルテレビなどの有料テレビ会社)

の権利です。

①~④の者の特性に応じ、著作隣接権として、どのような権利が付与されるかは、異なります。

より詳細に知りたい方は、公益社団法人著作権情報センターのウェブサイトを参照ください。

なお、著作隣接権についても、著作権などと同様、自動で発生します(著作権法89条5項)。

著作隣接権についても、公正な利用とのバランスを図るため、一定の場合には権利が制限されます(著作権法102条で、著作隣接権の種類毎に著作権の制限規定である著作権法30条以下の規定を準用しています。)。


著作権の活用方法

著作権の主な活用方法としては、以下の4つが挙げられます。

✅自己利用
✅ライセンス
✅移転(譲渡)
✅担保権の設定

自己利用

まず、著作権者は著作物を自分だけが独占的に利用することで収益を上げることができます。著作権者としては、無断で自己の著作権を利用する者がいれば、差止請求や損害賠償請求等を行い、他者の権利侵害から自己の著作物を守ることになります。

ライセンス

次に、著作権者は、他者に著作物の利用を許諾等(ライセンス)することで対価を得ることも可能です。また、場合によっては、著作権者の意思によらずに、他者が利用権を取得する場合もあります。以下説明します。

利用権

著作権者は、他人に対し、その著作物の利用を許諾することができます(著作権法63条1項)。利用許諾を受けた者は、著作物ライセンス契約等で定めた範囲内で著作物を利用することができます(著作権法63条2項)。

一般的には、他者に利用許諾をしたとしても、著作権者自らが著作物を利用することも、さらに別の他者に利用許諾することも制限されません。 しかし、著作物ライセンス契約の内容に、

✅著作権者から他の者には利用許諾をすることができない旨の合意をする(このような利用許諾を独占的利用許諾ということがあります。)
✅著作権者自身も著作物を利用しない旨の合意をする(このような利用許諾を完全独占的利用許諾ということがあります。)

場合もあります。

裁定利用権

著作権法には、裁定による著作物の利用に関する制度があります。これは、文化庁長官の裁定を受け、通常の使用料に相当する補償金を支払うことで、著作物の利用ができる制度です。

例えば、著作権者が不明な場合、利用許諾を得たくとも、本人に連絡のしようがありません。そうした際にこの制度を利用することで、著作物を適法に利用できます。

出版権

出版権とは、著作物の出版・公衆送信を独占して行うことができる権利です(著作権法80条1項)。

出版権をもつ者(出版権者)は、著作権者との合意の範囲内で他者の著作物の出版・公衆送信ができるようになるとともに、出版権侵害を理由として差止請求や損害賠償請求を行うことが可能となります(著作権法112条、民法709条)。

一方、出版権者は、一定の期間内に出版行為・公衆送信行為を行わなければならないなどの義務も負担します(著作権法81条)。例えば、漫画の出版権を獲得したら、一定期間内に、必ず出版・公衆送信を行わないといけません。

移転(譲渡)

著作権を移転(譲渡)して対価を得ることも可能です(著作権法61条1項)。

特許法等と異なり、当事者の意思表示のみで移転の効力を生じますが、これを第三者に主張するには著作権登録制度の利用が必要です(著作権法77条1号)。

「著作権登録制度」の詳細については、以下の文化庁ウェブサイトを参照ください。

なお、著作者人格権は譲渡することはできません(著作権法59条)。そのため、著作権譲渡契約などでは、「著作者人格権を行使しない」という定めを入れて対応します。

担保権の設定

著作権を担保として、資金調達をすることも可能です(著作権法66条1項)。特許法等とは異なり、当事者の意思表示で著作権を担保に入れることができますが、これを第三者に主張するには著作権登録制度の利用が必要です(著作権法77条2号)。


著作権の侵害とは

以下では、どのような場合に著作権の侵害となるのかについて説明します。

著作権侵害の要件

著作権侵害の要件は以下の①~③を全て満たすことです。

①被侵害者の著作物に依拠して(依拠性)、
②被侵害者の著作物と類似する著作物を(類似性)、
③無断で利用する場合(利用行為)

以下それぞれの要件について説明します。

①依拠性

著作権侵害になるためには、侵害が疑われる著作物が、他人の著作物に依拠して創作されたことが必要です。他人の著作物に依拠していないのであれば、偶然全く同じ著作物を創作したとしても著作権侵害にはなりません。

②類似性

著作権侵害になるためには、侵害が疑われる著作物とある著作物が類似している必要があります。

類似しているとは、それぞれの著作物における創作的表現部分が同じ又は似ていることをいいます。

類似性が争われた有名な判例として、みずみずしいスイカ事件(東京高判平成13年6月21日)があります。

<原告(侵害された側)の著作物>

<被告(侵害をしたと疑われた側)の著作物>

引用元│裁判所ウェブサイト「東京高判平成13年6月21日」

上記は、類似性があるとされ、被告の著作権侵害が認定されました。

③利用行為とみなし侵害

著作権とは」でも記載したとおり、著作者は著作物に関する様々な権利を独占してもっています。

このため、著作権侵害となるのは、著作者以外の者が、著作者に無断でこれらの権利を侵害する行為を行った場合です。

また著作権法113条各項は、「著作権とは」に記載した権利を侵害する行為に加え、以下の行為も、侵害行為とみなす旨を定めています。

  類型
権利侵害物の輸入・権利侵害物の頒布・輸出等(1項)
リーチサイト・リーチアプリにおける侵害コンテンツへのリンク提供(2項)
リーチサイト運営行為・リーチアプリ提供行為(3項)
著作権侵害プログラムの業務上使用(5項)
技術的利用制限手段の回避(6項)
技術的保護手段・技術的利用制限手段を回避する指令符号(シリアルコード)の譲渡等(7項)
権利管理情報の改変等(8項)
国外頒布目的商業用レコードの輸入(10項)
名誉・声望を害する利用(11項)

著作権の侵害に当たらない利用行為

著作権の制限」で記載したように、著作権が制限される場合には、①依拠性、②類似性、③利用行為といった著作権侵害の要件を満たしても、著作権侵害にはなりません。


著作権侵害をされたときの対処法

それでは、自己の著作権を侵害された場合、どのような対応をとることができるでしょうか。以下説明します。

著作権侵害に対する民事上の救済措置

差止請求権

著作権や著作隣接権をもつ者等(以下、著作権者等)は、自己の著作権等を侵害する者・侵害するおそれがある者に対し、侵害の停止・予防の請求(差止請求)をすることができます(著作権法112条1項)。

また、差止請求をするに際し、侵害の行為を構成した物や侵害の行為により生じた物の廃棄等、侵害の予防に必要な行為を請求することもできます(著作権法112条2項)。

損害賠償請求権

著作権者等は、著作権等侵害によって損害を被った場合、損害賠償請求をすることもできます(民法709条)。

なお、著作権者等の損害額に関する立証負担を軽減するために、著作権法には損害額の算定規定が設けられています(著作権法114条)。

名誉回復措置請求

著作者等は、故意・過失により著作者人格権等を侵害した者に対し、著作者等であることを確保し、又は訂正その他著作者等の名誉・声望を回復するために適当な措置を請求することができます(著作権法115条)。

不当利得返還請求権

著作権者等は、無断で自己の著作権等を利用する者に対し、不当利得返還請求(民法703条)をすることも可能です。

民事手続の特則

著作権侵害に関する民事裁判においては、通常の民事裁判と比較し、主に以下の特則が設けられています。

具体的態様の明示義務(著作権法114条の2) 著作権等侵害訴訟の相手方は、著作権者等が侵害の行為を構成したもの又は侵害の行為によって作成されたものとして主張する物の具体的態様を否認するときは、自己の行為の具体的態様を明らかにする必要があります。
書類の提出等(著作権法114条の3) 裁判所は、当事者に対し、侵害行為や侵害行為による損害の計算をするため必要な書類の提出を命じることができます。
損害計算のための鑑定(著作権法114条の4) 著作権等侵害訴訟の当事者は、裁判所が侵害行為による損害の計算をするために鑑定を命じた場合には、鑑定人に対し、必要な事項を説明しなければなりません。
相当な損害額の認定(著作権法114条の5) 裁判所は、著作権等侵害訴訟において、損害の発生は認められるものの、損害額の立証が極めて困難である場合、相当な損害額を認定することができます。
秘密保持命令(著作権法114条の6) 裁判所は、著作権等侵害訴訟において、準備書面等に当事者の営業秘密が記載されている場合、当事者に対し、秘密保持命令を発することができます。

著作権侵害に対する行政上の救済措置

著作権等を侵害する物品は関税法上、輸出入してはならない物品とされています(関税法69条の2第1項第3号、同法69条の11第1項第9号)。このため、自己の著作権等を侵害する物品が輸出入されている場合、関税法上の手続を経ることで、これらの行為を水際で差し止めることができます。

著作権侵害に対する刑事上の救済措置

著作権等の侵害は刑事罰の対象にもなっています(著作権法119条1項等)。このため、自己の著作権を侵害された者は、警察等に刑事告訴(刑事訴訟法230条)や被害相談等をすることができます。


この記事のまとめ

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