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企業法務って何をしているの? 法務部の業務内容と役割を解説!

契約ウォッチ編集部

契約ウォッチ編集部

2021/03/01 (公開:2021/01/25)
この記事のまとめ

「法務部の役割」「法務部が担う仕事内容」について解説します。

企業のガバナンス、コンプライアンスの重要性が高まっている今、法務部の重要性も高まっています。

この記事では、企業の法務部はどのような業務を行っているのか、法務担当者に求められるスキル、などを解説します。

企業の法務部って、あまり一般の人はイメージがしにくい仕事かもしれませんね。
ヒツジ
ムートン先生
そうですね。法務部の仕事というと、契約書の作成、レビューなどが代表的ですが、それ以外にも様々です。

法務部に期待される役割

多くの企業が「法務部」「法務担当社員」を社内に有していますが、企業の「法務部」や「法務担当社員」が何をしているのか、十分に把握していますでしょうか。

ここでは、法令遵守が叫ばれる昨今の企業において、法務部に求められている役割と、 法務部がなぜ必要不可欠な組織であるのか、について解説していきます。

攻めの法務と守りの法務

法務部は、企業法務、すなわち企業が関与するすべての法律的な業務を担当し、 企業活動が法令や契約と整合性をもって適正に行われ、企業が健全な発展を遂げることができるように企業全体をサポートすることがその役割です。

法務部は、主に「攻め」「守り」の2つの機能を有しています。
「攻め」の法務 企業活動の目的遂行(増収や増益)のため、法的な手段・技術を使った有用な戦術・戦略で、企業活動を後押しすること
「守り」の法務 社外や社内の法的な衝突を未然に防ぎ、または発生した紛争を解決するために適切な処置を行うことで、企業活動のリスクヘッジをすること

法務部員には、この「攻め」と「守り」の両面を考慮すること、つまり、 「企業の利益の追求」「法的に適正な活動」の双方を踏まえた判断が必要となり、高いバランス感覚が求められます。

変化する企業法務の役割

近年、企業を取り巻くリスクの裾野が、法的なリスクを中心として、レピュテーションリスクやブランド毀損のリスクなどまで広がってきています。
そのような環境の中で、法知識・契約交渉のスキルなどの法務スキルを基に、 経営判断の支援を行う、「企業経営の相談役」としての役割も法務部には求められてきています。

幅広い法務実務

法務部の業務には、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、法務部の業務をいくつか紹介し、その内容について解説していきます。もちろん、 ここで挙げる業務はあくまで一例であり、これら以外にも法務部がかかわる業務は存在します。

法律相談

法務部の業務の多くは、経営者や事業部からの相談・経営者や事業部へのヒアリングで始まります。
法務部は、相談・ヒアリングを通じて、相談内容や問題点を理解し、経営者や事業部のサポートを行います。
問題となる事業ごとに関連する法律が異なるため、幅広い法律知識が求められます。

また、ヒアリングで取引内容や依頼内容を正確に把握することが、問題点を正確に理解して、適切な提案を行うためには欠かせないため、 法務部員は十分なヒアリングを実施する必要があります。

契約法務

法務部の業務の中では、契約にかかわるものが非常に多いです。
契約は、自社と相手方の間の取引のルールを決める行為であり、法律に関する知識と素養を備えた法務部が、 どのような権利義務が生じるのかを意識した契約書を抜け漏れなく作成する必要があるためです。

契約書に関する業務としては、相手方から出された契約書が法的に妥当か、また、自社の利益を損ねる内容ではないかを確認する 「契約書審査」(「契約書レビュー」と呼ばれる場合もあります)と、法務部で契約書を書き起こす「契約書作成」 (「契約書ドラフト」と呼ばれる場合もあります)の2つがあります。

また、契約相手が日本企業とは限らないため、英語など、日本語以外の言語で契約書の「審査」、「作成」を行うこともあります。

契約書審査(レビュー)、契約書作成(ドラフト)については、以下の記事がありますので、チェックしてみてください。

機関法務(ガバナンス)

機関法務は、企業の意思決定を行う株主総会や取締役会などの、会社の内部機関の活動が適法に行われることも目的とした事務局業務です。

この業務は、会社法を中心とした法律知識が必要なことから法務が担当している場合が多いです。
また、機関法務の中には、企業の組織再編や上場対応などの業務なども含まれます。

なお、コーポレートガバナンスの更なる強化を目指して、会社法の改正が予定されています。
会社法改正については、以下の記事で解説しています。

紛争(訴訟)対応

社外や社内でトラブルが発生、または、顧客からクレームが寄せられた際に、 法務部は紛争解決のための対応を行うことがあります。それらのケースが、訴訟などの法的な紛争解決手段に発展する可能性が大いにあるためです。

紛争(訴訟)対応の場面では、法務部のみで対応することもあれば、法律事務所の弁護士と協議・連携することも多くあります。
外部の弁護士と連携する場合の連絡や相談、社内と弁護士をつなぐ仕事(紛争解決に向けた社内の情報収集など)、費用交渉なども法務部が担当する場合が多いです。

コンプライアンス

近年、企業に法令遵守(コンプライアンス)を求める動きが進んでいますが、 自社の適正な体制、組織作り、整備を行うことも法務部に求められる仕事の1つです。

具体的には、社内秩序を守るための社内のルール(社内規程)を定める、コンプライアンスに関する社内研修や教育を行う、 内部通報のための窓口を設置する、など、その仕事は多岐に及びます。

法令調査

企業をめぐる環境変化のひとつに法令改正があります。
法令改正の影響がどのように自社に及ぶのか、調査・検討し、社内周知するのも、法務部の役割です。

海外で取引を行っている企業や、海外に関係会社がある企業の法務部は、日本のみならず海外の法令改正にも注意することが必要です。

法務担当者に求められるスキル

法務部の業務を遂行し、その役割を果たしていくために、法務担当者にはどのようなスキルが求められるのでしょうか。
ここでは、代表的な3つのスキルをご紹介します。

学び続ける意欲

法務部が取り扱う問題には明確な答えがないケースも多々あります。
企業間の取引(契約)や紛争などには利害関係が発生し、その登場人物の関係性も個々の取引に応じて異なってきます。
そのような状況の中で、企業の利益と法的に適正な活動の双方を踏まえた判断をしていくことが求められます。

法務部として適切な対応をしていくためには、経営者や事業部以上に事業の内容について理解し、また、日々変化する社会や法令、裁判例などについての知識をアップデートしていく必要があります。

法務部に求められる、経営判断の支援、企業経営の中枢・経営の相談役としての役割を果たすため、学び続ける意欲は欠かせないものです。

コミュニケーション能力

前述したように、法務部には「攻め」と「守り」のバランス、すなわち、企業の利益の追求と法的に適正な活動の双方を踏まえた判断が求められます。

そのためには、経営者や事業部から十分なヒアリングを行うこと、外部の弁護士に社内事情を正確に理解してもらうことなど、 コミュニケーション能力が欠かせません。

協調性調整力を身につけて、社内外から信頼される存在になっていきましょう。

高い専門性

法務部の存在意義は、法知識・法的思考力・契約交渉のスキルなどの法務スキルを生かして企業活動を支援することにあります。

したがって、前提として、法務スキルに関する高い専門性が求められます。
法知識はもちろんのこと、対外的な交渉のための文書作成力英語力、法令調査などで必要な調査力など多くの専門性が求められます。

この記事のまとめ

法務部は、企業が関与するすべての法務業務を担当し、企業活動が法令や契約と整合性をもって適正に行われ、企業が健全な発展を遂げることができるように企業全体をサポートする部門です。

法務部員には、企業の利益の追求である「攻め」と、法的に適正な活動である「守り」の両面を踏まえた判断が求められ、高いバランス感覚が必要とされます。

近年は、法務部の役割として、法知識・契約交渉のスキルなどの法務スキルを生かした経営判断の支援など、「企業経営の相談役」としての役割も期待されており、今後、法務部はますますその重要性を増していくのではないでしょうか。

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