【最判令和7年6月30日】
管理契約を締結していなくても
別荘地の管理費相当額を請求できるとされた事例
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- この記事のまとめ
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最高裁令和7年6月30日判決では、別荘地の管理会社であるX社が、その別荘地内の土地を所有しているものの管理契約を締結していないYに対して、管理費相当額の不当利得の返還を請求した事案が問題になりました。
最高裁は、管理契約を締結していなくても管理費相当額を請求できると判断し、X社の請求を認めました。特に、土地所有者が享受する「利益」の意義を柔軟に捉えたことや、契約自由の原則と不当利得法理を両立させた点などが注目されます。
本判決は大規模別荘地の管理に関するものですが、多数のステークホルダーが存在する施設の管理にも妥当し得る判断がなされています。
マンション・リゾート施設・商業施設・共有インフラなどの共用施設の管理について、管理契約等を締結していないステークホルダーへの対応に当たっても、本判決における判断が参考になり得るでしょう。
※この記事は、2026年5月22日に執筆され、同時点の法令等に基づいています。
目次
事案の概要
別荘地の管理会社であるX社が、その別荘地内の土地を所有しているものの管理契約を締結していないYに対して、管理費相当額の不当利得の返還を請求した事案です。
X社は、栃木県那須塩原市にある大規模別荘地について、昭和57年から管理業務を行っていました。管理費は1区画当たり年額3万6000円(税別)で、X社は各区画の所有者と管理契約を締結していました。
Yは、平成5年に別荘地内の土地1区画を取得したものの、建物を建築せず、その土地を利用していませんでした。また、YはX社との間で管理契約を締結しておらず、管理費も支払っていませんでした。
X社はYに対し、5年間(平成28年7月から令和3年6月まで)の管理費相当額を不当利得として返還するよう求め、裁判所に訴訟を提起しました。
第一審ではX社の請求が認められましたが、原審の東京高裁は、X社の管理業務が土地の経済的価値にどのような影響を与えたかが不明であるとして、X社の不当利得返還請求を棄却しました。
控訴審判決を不服としたX社は、最高裁に上告しました。












