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誓約書とは? 書き方やテンプレート、 法的効力、作成時の注意点を解説!

契約ウォッチ編集部

契約ウォッチ編集部

2022/09/01 (公開:2022/03/24)

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この記事のまとめ

「誓約書」とは、提出者が何らかの事項を約束し、提出先に対し義務を負う内容の書面です。「念書」と呼ばれる場合もありますが、いずれも書面の作成者が提出先に対して何らかの約束をし、それに伴う義務を負担することを目的としています。

誓約書の代表例としては、秘密保持に関する誓約書、入社時の誓約書などがあります。

誓約書を作成する際には、約束の内容が明確になっているか、公序良俗に反する内容でないかなどを確認しておきましょう。

この記事では「誓約書」について、書き方や法的効力、作成する際の注意点を解説します。

誓約書って、契約書とどう違うんですか?
ヒツジ
ムートン先生
ざっくり説明すると、契約書は当事者双方が拘束されますが、誓約書は誓約した者のみが拘束される点が異なります。この記事で、もっと詳しく勉強していきましょう!

誓約書とは?

「誓約書」とは、提出者が何らかの事項を約束し、提出先に対し義務を負う内容の書面です。例えば「貴社と競業関係となる事業は行わない(競合避止)」「貴社の秘密は漏えいしない(秘密保持)」などの事項を誓約します。

誓約書は、作成者が提出者に対して約束をするための書面なので、署名捺印(記名押印)するのは、誓約する者のみです。誓約書を受け取る側は署名捺印(記名押印)せず、誓約書の内容に拘束されません。

誓約書の法的効力

基本的に、誓約書は、誓約した者を法的に拘束し、裁判(訴訟)になった際も重要な証拠として使用できます。したがって、誓約した者は誓約書の内容を遵守しなければならず、違反があれば損害賠償責任等を負う可能性があります。

ただし、以下に挙げる場合等には、誓約書が無効・取消しとなってしまう可能性があるので注意が必要です。

誓約書が無効・取消しとなる場合の例

(誓約書が無効となる場合)
✅  誓約書の内容が公序良俗に反する場合(民法90条)
(例)借金を返せない場合は結婚する義務を負う
✅  誓約書の内容が強行法規に違反する場合
(例)借金を返せない場合は、店で1か月間ただ働きをする(労働基準法違反)
✅  誓約書の作成時点で、作成者に意思能力がない場合(民法3条の2)
✅  誓約書の内容が不明確な場合

(誓約書を取り消すことができる場合)
✅  錯誤によって誓約書が作成された場合(民法95条1項)
✅  詐欺・強迫によって誓約書が作成された場合(民法96条1項)
✅  未成年者が誓約書の作成者となるケースで、法定代理人の同意がない場合(民法5条2項)

誓約書と契約書の違い

誓約書と契約書はよく似た言葉であるため、混同されるケースも少なくありませんが、以下の点で、異なります。

✅  当事者双方が署名捺印するかどうか
✅  当事者双方が拘束されるかどうか

当事者双方が署名捺印するかどうか

誓約書は誓約する者が一方的に提出する書面であり、署名捺印(記名押印)するのは誓約する者のみです。

一方、契約書は、当事者双方の合意を書面化したものであるため、当事者双方が署名捺印(記名押印)します。

当事者双方が拘束されるかどうか

誓約書の場合、誓約した者にのみ義務が発生し、受け取る側は拘束されませんが、契約書の場合には、当事者それぞれの権利義務が定められるので、双方が拘束されます。

お互いに権利義務を課して拘束したい場合は、契約書として作成するほうが適しているといえるでしょう。

誓約書と念書の違い

「誓約書」と「念書」については、意味に違いはありません。念書も誓約書と同様、作成者が一方的に何らかの約束をして相手に提出する書面です。

なお、「誓約書」も「念書」も法律に定義があるわけではなく、名称の使い分け方にルールはありませんが、フォーマルな書面(提出先が企業の場合など)では「誓約書」、プライベートな書面(個人間の借金の場合など)では「念書」が使われることが多い傾向にあります。

主要な誓約書のテンプレート

以下では企業がよく利用する主要な誓約書のテンプレートをご紹介します。

入社時の誓約書

企業が入社時に社員に提出してもらう誓約書のテンプレートです。服務規程に関する内容のほか秘密保持義務、競合避止義務などについて記載するのが一般的です。

これ以外にも、副業を行う際には会社の許可をとるなど、入社時に誓約してほしい事項があれば、追加していくとよいでしょう。

入社誓約書

〇〇〇〇株式会社
代表取締役社長  〇〇〇〇〇〇  殿

  私は貴社へ入社するに際し、下記事項を遵守することを誓約いたします。

  1.就業規則及び諸規程を遵守します。
  2.勤務時間中、職務に専念します。
  3.業務命令に従います。
  4.転勤、配置転換、出向について、貴社の辞令に従います。
  5.貴社において知り得た機密情報を在職中・退職後を問わず第三者に漏えいしません。
  6.在職中、貴社の許可なく社外で競業関係となる可能性のある事業に従事しません。
  7.品位を保った行動をとり、貴社の信用を毀損しないように努めます。
  8.貴社に提出した履歴書や書類の記載、面接における受け答えは真実と相違ありません。
  9.暴力団等の反社会的勢力と過去一切関係をもっておらず、今後も関係しません。
  10.故意又は重大な過失によって貴社へ損害を与えた場合、賠償責任を負います。

〇〇〇〇年〇月〇日

誓約者
住  所  東京都〇〇区〇〇  〇〇〇〇
氏  名  〇〇〇〇  印

秘密保持の誓約書

入社時の秘密保持誓約書

入社時の秘密保持誓約書のテンプレートです。秘密保持誓約書は、業務上知り得た機密情報(例:製品の開発に関する情報、顧客情報、従業員情報など)を外部に漏らさないことを約束するために作成します。

秘密保持は入社時の一般的な誓約書に併記することも多いですが、どのような情報について秘密保持義務を負っているかを明確にするため、以下のテンプレートのように、何が秘密情報にあたるかを明確にした形で秘密保持誓約書を作成することも有益です。

なお、退職後に情報を持ち出される可能性等もあるため、退職後の秘密保持義務についても明記する必要があります。

秘密保持誓約書

〇〇〇〇株式会社
  代表取締役〇〇  〇〇  殿

この度、貴社に入社するに際し、以下の事項を誓約いたします。

1.次の①から④の情報を秘密情報とし、貴社の許可なく外部に漏えいしないことを約束します。
  ①  取引先に関する情報
  ②  商品や製品の原価情報
  ③  商品や製品作成方法に関する情報
  ④  その他、貴社の技術上や営業上の一切の情報
2.秘密保持の期間は、在職中及び退職後に及ぶものとします。
3.秘密情報を漏えいして貴社に損害を与えた場合には、責任をもって賠償いたします。


〇〇〇〇年〇月〇日

誓約者
住  所  東京都〇〇区〇〇  〇〇〇〇
氏  名  〇〇〇〇  印

取引時の秘密保持誓約書

取引の相手先に提出する秘密保持誓約書のテンプレートです。

企業間で製品の製造委託や売買などの取引を行う際に、商品の製法や値引率など、他者に知られたくない情報をやり取りすることも多くあります。そこで、そのような情報を外部に漏らさないことを約束するために作成します。

なお、コンプライアンスや企業の競争力維持等の観点から秘密保持の重要性が高まっており、それに伴い、企業間取引の際に、秘密情報の定義や秘密保持義務の内容、秘密を例外的に開示できる場面などを詳細に定めた誓約書が利用されることも多くなっています。

秘密保持誓約書

〇〇〇〇株式会社
  代表取締役〇〇  〇〇  殿

この度、貴社との間で、〇〇についての取引を行うに際し、以下の事項を誓約いたします。

1.次の①から③の情報を秘密情報とし、貴社の許可なく外部に漏えいせず、また、秘密情報の開示目的以外の目的のために使用しないことを約束します。
  ①  商品や製品の取引数量や単価等の取引に関する情報
  ②  商品や製品の作成・製造方法に関する情報
  ③  その他貴社から提供されたすべての情報
2.秘密保持の期間は、取引中及び取引後に及ぶものとします。
3.秘密情報を漏えいして貴社に損害を与えた場合には、責任をもって賠償いたします。


〇〇〇〇年〇月〇日

誓約者
東京都〇〇区〇〇  〇〇〇〇
〇〇〇〇株式会社
  代表取締役〇〇  〇〇    印

退職時の誓約書

従業員が退職する場合、以下のような競業避止義務や秘密保持義務を課した誓約書を提出させるケースが多いです。

秘密保持・競業禁止に関する誓約書

〇〇〇〇株式会社
代表取締役  〇〇〇〇殿

  私は、今般貴社を退職するにあたり、下記事項を遵守することを誓約いたします。


1.在籍中に知り得た貴社の技術上や営業上の情報(以下「営業秘密」といいます)については退職後も他に開示・漏えいせず、また、自ら使用しないこと
2.在籍中に入手した貴社営業秘密に関連するデータや書類その他の資料は退職時にすべて返還し、一切保有しないこと
3.退職後2年間は、貴社と競業関係にある企業に就職し、あるいは役員に就任するなどして関与したり、競業企業を自ら開業したりしないこと
4.貴社(子会社、関係会社を含む)の役員や従業員、取引先などへ退職の勧誘や引抜き行為等をしないこと
5.本誓約書に違反して貴社に損害を与えた場合、違約金として〇円を支払うとともに、貴社の損害につき責任を持って賠償すること

〇〇〇〇年〇月〇日

誓約者
住所  東京都〇〇区〇〇1−2−3
氏名  〇〇  〇〇

競合避止義務に関する誓約書

競合避止義務についてのみ誓約させたい場合には、以下のようなテンプレートも使用できます。

競業禁止に関する誓約書

〇〇〇〇株式会社
代表取締役  〇〇〇〇殿

  私は、今般貴社を退職するにあたり、退職後の競業禁止について下記事項を遵守することを誓約いたします。

1.退職後も2年間は次の行為をしないこと
(1)下記地域に所在する貴社と競業関係にある会社やその関連企業に就職する、あるいは役員に就任する
      (対象地域)
              〇〇
(2)自ら起業して貴社と競業行為を行う
(3)貴社(子会社、関係会社を含む)の役員や従業員、取引先などへ退職を勧誘したり引抜き行為をしたりする

2.本誓約書に違反して貴社に損害を与えた場合、違約金として〇円を支払うとともに、貴社の損害につき責任を持って賠償することを約束します。

〇〇〇〇年〇月〇日

誓約者
住所  東京都〇〇区〇〇1−2−3
氏名  〇〇  〇〇

誓約書の書き方

誓約書に何を書くべきかは、上記のテンプレートのとおりケースバイケースです。
一方で、作成の様式についてはある程度の目安があります。以下では誓約書のテンプレートに沿って、記載事項のポイントを見ていきましょう。

表題・提出先の氏名(名称)・日付を記載する

まずは基本的な事項として、冒頭に表題・提出先の氏名(名称)を記載します。

表題については、単に「誓約書」としてもよいですし、「秘密保持誓約書」などと具体的に記載しても構いません。

また、日付は、冒頭又は末尾に必ず入れましょう。いつ作成したのかが重要な意味をもつケースも多いためです。

約束の内容を条文にまとめて記載する

次に、誓約書によって約束する事項の内容を、条文にまとめて記載します。

何を記載するかはケースバイケースですが、例えば秘密保持の誓約書であれば、以下の内容などを記載するとよいでしょう。

✅  秘密情報の定義
✅  秘密情報の複製の禁止
✅  退職後の秘密保持義務

誓約させたい内容に応じて、取り決めておくべき事柄を網羅的に記載することが大切です。

作成者が署名・押印等を行う

誓約書が作成者の真の意思によって作成されたことを示すため、作成者(誓約する者)が署名捺印(記名押印)を行います。署名捺印(記名押印)の場所はどこでも構いませんが、提出先の氏名(名称)の下部か、末尾のいずれかに署名欄を設けることが多いです。

なお、作成者の名前をあらかじめ印字しておき、押印のみを行う「記名押印方式」や、サインのみを行う「サイン方式」でも構いません。

誓約書を作成する際の注意点

誓約書を作成する際には、以下の点に注意する必要があります。

相手が納得していない内容を強制しない

相手が納得していない内容を強制的に誓約させてはいけません。「強迫」と主張され、誓約書が取り消されるリスクが発生します。

法令に違反する内容になっていないかを確認する

法令に違反する内容(「残業代は請求しません」「有給を取得しません」「休憩時間は要りません」など)は、相手が同意していても無効になります。

また、誓約書の内容が公序良俗に反する場合も、その約束が無効となってしまうので要注意です(民法90条)。

内容は明確な文言で記載する

誓約書の内容が不明確な場合、誓約書全体が無効となってしまうおそれがあります。そのため、誓約書の条文は明確な文言で記載しなければなりません。

一般的に明確な条文を作成するためには、「5W1H」を意識することが効果的ですが、誓約書では、特に「When」(いつからいつまで義務を負うのか)、「What」(どのような義務を負うのか)が明確になっているかを確認しましょう。

誓約書の5W1H

✅  Who(誰が誰に対して義務を履行すべきか)
✅  When(義務を履行すべき時期)
✅  Where(義務の履行場所、振込等の場合は省略する場合もある)
✅  what(履行すべき義務の内容)
✅  why(義務の発生根拠)
✅  how(義務の履行方法)

作成者が署名・押印等を行う

誓約書が作成者の真の意思によって作成されたことを示すため、作成者が署名捺印(記名押印)を行うようにしましょう。場所はどこでも構いませんが、提出先の氏名(名称)の下部か、末尾のいずれかに署名欄を設けることが多いです。

なお、作成者の名前をあらかじめ印字しておき、押印のみを行う「記名押印方式」や、サインのみを行う「サイン方式」でも構いません。

誓約書に電子署名を使用する場合の注意点

最近では、書面で締結する代わりに電子署名を導入する企業も増えています。入社時や退社時などの誓約書も電子署名を付せば、電子データとして保存しても問題ありません。

ただし、電子署名及び認証業務に関する法律(以下「電子署名法」)に定める「電子署名」として認められるためには、最低限、「本人性」と「非改ざん性」の要件を満たす必要があります。本人性とは本人が作成したこと、非改ざん性とは改ざんされていないと確認できることです。

さらに、電子署名法3条に定める「真正成立の推定効」を発生させるには、本人性と非改ざん性に加えて「固有性(本人だけが行える)」の要件も満たす必要があります。

例えば、単なる「電子印鑑」を押しても本人性や非改ざん性が認められなければ電子署名法に定められた「電子署名」とはいえず、法的効力は弱くなります。

この記事のまとめ

誓約書の記事は以上です。最新の記事に関する情報は、契約ウォッチのメルマガで配信しています。ぜひ、メルマガにご登録ください!

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